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2002 年度 実績報告書

アフリカツメガエルの胞胚中期に起こる転写開始機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13680811
研究機関関西学院大学

研究代表者

木下 勉  関西学院大学, 理工学部, 教授 (30161532)

キーワードアフリカツメガエル / 中期胞胚遷移 / 遺伝子発現 / Xbrachyury / Notchシグナル / 母性因子
研究概要

Xbra及びXbra3の2種類のプロモーターをプローブとしてMBT直後に起こるザイゴテイックな転写開始の分子機構を検討した。得られた結果は以下の通りである。
(1)MBT直後の遺伝子発現に関わる転写調節因子を明らかにするために、卵形成期に転写が起こる遺伝子を卵母細胞からスクリーニングした結果、既知遺伝子の他にChampignon、Xext1、XSu(H)、Xserrate1などの新規遺伝子をクローニングした。
(2)Xbra3とXbraのプロモーターを比較検討した結果、両者に共通するエレメントとしてSmad結合サイト、SIP1結合サイト、XSu(H)結合サイトなどの配列を確認した。
(3)Xbra3の上流2400bpを含むプロモーター領域には3カ所に潜在的なXSu(H)認識配列が存在した。βgalをレポーターとしてXbra3プロモーターの削除実験を行った結果、MBT直後にXbra3の転写開始が起こるためには、3カ所あるXSu(H)サイトのうち少なくとも1個のXSu(H)サイトが必要であることが示唆された。
(4)母性因子として卵形成期よりmRNAが検出されるXSu(H)について、抗体を作製してタンパク質の挙動を検討した結果、XSu(H)は受精以降の胚からタンパク質として検出され、卵割期に十分量のタンパク質が核移行することがわかった。
(5)モルフォリノオリゴDNAを用いて母性因子としてのXSu(H)タンパク質の合成を阻害する実験を行った結果、MBT直後のXbraの転写開始にはXSu(H)タンパク質が必要不可欠であることが示唆された。
以上の結果をNotchシグナルの最新知見と合わせて考えると、母性因子として卵細胞に蓄えられたXSu(H)は、卵割期にHDAC、SMRTと転写抑制複合体をつくり、MBT期以降はNICDと共に標的遺伝子の転写誘導に関わることが示唆される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Kiyota, T.Kinoshita: "Cysteine-rich region of X-Serrate-1 is required for activation of Notch signaling in Xenopus primary neurogenesis"Int J Dev Biol. 46. 1057-1060 (2002)

  • [文献書誌] T.Katada et al.: "cDNA cloning and distribution of XEXT1, the Xenopus homologue of EXT1"Dev Genes Evol. 212. 248-250 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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