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2002 年度 実績報告書

扁桃体-視床下部連関の新たな探索:室傍核への間接性扁桃体入力の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13680822
研究機関島根医科大学

研究代表者

安井 幸彦  島根医科大学, 医学部, 教授 (30174501)

研究分担者 津森 登志子  島根医科大学, 医学部, 助手 (30217377)
キーワード扁桃体 / 視床下部 / 分界条床核 / 分界条傍核 / 内分泌反応 / 自律反応 / 情動回路
研究概要

扁桃体は情動発現の中枢であり、扁桃体中心核(CeA)からの出力は情動反応の表出に関わるとされる。本研究では情動反応のうち、内分泌反応や自律反応に関わる扁桃体から視床下部室傍核(PVH)への間接投射路について解析してきた。その結果、初年度はCeAから分界条床核(BST)の腹外側部と前交連周囲部、および分界条傍核(parastrial nucleus : PS)を介してPVHに至る間接路の存在を明らかにした。また、BSTの腹外側部や前交連周囲部からPVHへの投射は中等度であったのに対して、PSからはPVHのほぼすべての亜核に強い投射があることを確認した。
PSはBST腹側部のすぐ内側に接して存在する小さな核であるが、上記の結果より内分泌や自律機能の制御において重要な役割を担っていることが考えられたので、本年度は扁桃体を含めた前脳領域からのPSへの入力様式について詳しく解析した。コレラトキシンBサブユニットを用いた逆行性標識法では、辺縁下皮質、側坐核Shell領域、BST前内側部、内側視索前野、視床下部背内側核、CeAなどにPSへ投射するニューロンが観察された。ビオチン化デキストランアミンを用いた順行性標識法では、視床下部背内側核からの投射は強く、辺縁下皮質、内側視索前野、側坐核Shell領域、BST前内側部およびCeAからの投射は中等度であった。外側中隔核からの投射は弱かった。以上から、PSはCeAだけではなく、他の多くの前脳辺縁系領域から入力を受けていることが明らかとなった。おそらく、これらの入力情報はPS内で統合処理された後、PS-PVH路を介して内分泌や自律機能の制御に関わっていると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ken Tsubouchi: "Forebrain afferents to the parastrial nucleus of the rat as shown by anterograde and retrograde tracing techniques"Soc. Neuroscience Abstracts. 28. 864.6 (2002)

  • [文献書誌] Toshiko Tsumori: "Light and electron microscope study of the amygdalostriatonigral pathway in the rat"Acta Anatomica Niponica. 77. 51 (2002)

  • [文献書誌] Toshiko Tsumori: "Synaptic organization of GABAergic projections from the substantia nigra pars reticulata and the reticular thalamic nucleus to the parafascicular thalamic nucleus in the rat"Brain Research. 957・2. 231-241 (2002)

  • [文献書誌] Toshiko Tsumori: "Cortical and amygdaloid fibers are in synaptic contact with the autonomic neurons in the lateral hypothalamus of the rat"Acta Anatomica Niponica. 78. 211 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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