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2001 年度 実績報告書

巧みな手指の運動に関与する神経回路

研究課題

研究課題/領域番号 13680831
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

徳野 博信  財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主任研究員 (40212071)

キーワード霊長類 / 脊髄 / 運動ニューロン / 逆行性標識 / 手指運動
研究概要

正中と尺骨神経が手指・手首の屈筋群を支配しているのに対して橈骨神経は伸筋群を支配している.今回われわれはニホンザルを用いて,肘の直上の部位でこれら3者の末梢神経を切断し,それぞれの断端部に3種の異なるトレーサー(biotinylated dextran amine, BDA ; fluorescein dextran amine, FDA ; trtramethylrhodamine dextran amine, TDA)を粉末のまま塗布した.その後3-4日の生存期間をおいて灌流固定した.3頭のサルの脊髄についてtransverse, parasagittal, horizontal各方向の切片を作製し組織学的検索により以下の所見を得た.
(1)BDA, FDA, TDAをもちいた今回の方法により運動ニューロンの細胞体のみならず樹状突起の末梢まで良好にラベルされることが明らかになった
(2)正中,尺骨,橈骨各神経に軸索を送る運動ニューロンはそれぞれC6-T2,C7-T1,C4-T2の分節に存在し,正中と尺骨神経に軸索を送る運動ニューロンは脊髄前角内で橈骨神経に軸索を送る運動ニューロンより背側に分布することが確認できた.
(3)最も重要な所見として,正中神経と尺骨神経に軸索を送る運動ニューロンの一部の細胞体が橈骨神経に軸索を送る運動ニューロンの細胞体と混在しているという結果が得られた.各運動ニューロンの樹状突起の混在はより顕著であった.この結果は脊髄の運動ニューロンプールの特定の領域が他からの共通入力を受けて手指・手首の屈曲と伸展のバランスの調節に関与している可能性を示唆する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Hatanaka, A.Nambu A.Yamashita M.Takada, H.Tokuno: "Somatotopic arrangement and corticocortical inputs of the hindlimb region of the primary motor cortex in the macaque monkey"Neurosci. Res.. 40. 9-22 (2001)

  • [文献書誌] S.Chiken, N.Hatanaka, H.Tokuno: "Distribution of median, ulnar and radial motoneurons in the monkey spinal cord : a retrograde triple-labeling study"Neurosci. Lett.. 307. 143-146 (2001)

  • [文献書誌] M.Takada, H.Tokuno, I.Hamada, M.Inase.Y.Ito, M.Imanishi, N.Hasegawa, T.Akazawa.N.Hatanaka.A.Nambu: "Organization of inputs from cingulate motor areas to basal ganglia in macaque monkey"Eur. J. Neurosci.. 14. 1633-1650 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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