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2002 年度 実績報告書

脳の層構造形成に関係した新規Deltaに対する,レセプターのクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 13680867
研究機関信州大学

研究代表者

中山 耕造  信州大学, 医学部, 講師 (70192680)

キーワードDelta / Notch / preplate / subplate / cajal-Retzius / cortical plate
研究概要

我々は、マウスの胎児脳から、分岐したDeltaをコードする遺伝子をクローニングした。大脳の発生過程において、この遺伝子はpreplateの一部であるsubplate neuronに選択的に、かつ一過的に発現し、層構造形成への関与が示唆される。また、大脳皮質ニューロンのprimary cultureに、細胞外ドメインのみを発現させ可溶化したこの分子を加えると、細胞の形態が変化し、進展していた神経突起が著しいretractionをおこす。これらの結果から、皮質を形成するニューロンがsubplateを通り抜けるときにレセプターを介して、subplate上に発現しているこの分子と接触して、なんらかの調節を受けている可能性が考えられる。さらに、視床から大脳への投射を調節している可能性も考えられる。
この分子の細胞外ドメインにalkaline phosohataseを結合し、293T細胞に導入して、培地中にフュージョン蛋白質を分泌する系を作った。この培地中に分泌されたフュージョン蛋白質を精製し、マウスの胎児を用いてこのフュージョン蛋白質がどこに結合するかを検討したところ、受精後14-16日目の大脳皮質に結合活性が認められた。
受精後10日目のマウス胎児の頭部から神経幹細胞を分離し、分化を誘導する条件で培養して、各分化段階の細胞からRNAを抽出し、発現ベクターを用いてcDNAライブラリーを作製した。このライブラリーをCOS7細胞に導入して発現させ、前述のフュージョン蛋白質をプローブに、alkalin phosphatase活性を指標にスクリーニングしたところ、4つの陽性クローンを得た。これらのクローンは、in vitroではプローブに用いたフュージョン蛋白質と強く結合する。現在、これらのクローンの発現部位等の解析をおこなっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masumoto J.他: "Murine ortholog of ASC, a CARD-containing protein, self distribution in developing mouse embryos"Experimental Cell Research. 262. 128-133 (2001)

  • [文献書誌] Hamano H.他: "Pancreatitis associated with elevated levels of IgG4 in serum"New Engl. J. Med.. 344. 732-738 (2001)

  • [文献書誌] Li W.他: "Characterization of novel Syn GAP isoform, Syn GAP-beta"J. Biol Chem.. 276. 21417-21424 (2001)

  • [文献書誌] Ebara S 他: "THE regulatory mechanism of BMP expression and its signal transduction"Spine. 27. 165-171 (2002)

  • [文献書誌] Ohta K.他: "Inhibitory effects of pyrrolidine dithiocarbamate on endotoxin-induced uveitis in lewis rat"Invest. Opthalmol Vis, Sci.. 43. 744-750 (2002)

  • [文献書誌] Tian B.他: "Huntington-interacting protein-1-related Protein of rat (rHIP1R) is localized in the postsynaptic regions"Brain Res.. (in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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