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2001 年度 実績報告書

日本とドイツの原子力政策策定過程の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 13710131
研究種目

奨励研究(A)

研究機関富士常葉大学

研究代表者

田窪 祐子  富士常葉大学, 環境防災学部, 講師 (30329578)

キーワード原子力 / エネルギー政策 / 政策過程 / ドイツ / 社会運動 / 比較社会学 / 政治社会学
研究概要

初年度である本年度は、ドイツおよびドイツのエネルギー政策とも密接な関係がありヨーロッパにおける自然エネルギー促進のリーダー的存存となっているデンマークにおいて、17日間に渡る調査を行った。これに先だって国内で継続的に行った資料収集およびエネルギー問題研究者らとの討議等から、ドイツの「脱原子力合意」は、再生可能エネルギーの普及を中心とする新たなエネルギー政策と密接に関わっていることが明らかになったため、脱原子力合意をとりまくエネルギー政策全体にも注目して調査を行うこととし、以下のような個人・団体から聞き取りを行うことができた。
連邦政府:環境庁、経済省、放射線防護庁。
地方政府:アーヘン市
議員:連邦議会議員(社民党、緑の党)、州議会議員(緑の党)、元州議会議員(緑の党)
電力業界:ドイツ電力事業連合会 オスナブリュック電力公社、アーヘン電力公社
研究者:環境経済学者(自然エネルギー関係)、原子力物理学者、エコ研究所
自然エネルギー促進団体:ドイツ風力発電協会、太陽エネルギー協会(アーヘン)、太陽エネルギーコンサルティング団体(ヘッペンハイム)、自然エネルギー促進運動グループ(デンマーク)
環境運動団体:BUND、地域反原発グループ、平和運動グループ、平和・核問題に取り組む科学者グループ
これらの聞き取りから分かって来たことは、次のような事である。
1.「脱原子力合意」策定過程は、非常に閉鎖的なものであった。
2.電力業界がこの「合意」を歓迎していると言われるいっぽう、反原発派や環境運動団体、また緑の党の支持者の一部などには、強い不満がある。
3.自然エネルギーの促進は、強い政策手段(「アーヘンモデル」から発展したと言える再生可能エネルギー法)によって可能になっている。デンマークではそのさらに次の段階として、市場メカニズム導入による自然エネルギーの更なる定着普及を目指そうとしている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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