研究概要 |
本研究では,英米におけるポートフォリオ評価法の理論と実践を調査するほか,日本においてはどのようにポートフォリオ評価法を活用できるかについて教師たちとの共同研究を進めている。平成13年度の主な成果は次の通りである。 1.2001年5月に米国シカゴを訪問し,当地におけるポートフォリオ評価法の実践について,学校訪問(インタビュー,授業観察)等によって資料を収集した。この調査の成果は,日本教育方法学会第37回大会(2001年9月30日,於:岡山大学)の課題研究III「授業改善に教育評価はどうかかわるか」において,「ポートフォリオ評価法の可能性を探る-教育評価への子どもの参加-」として発表した。 2.英米で出版されている文献研究にもとづき,ポートフォリオ評価法において用いられる評価基準、特にルーブリックの開発手法について研究した。この成果については,日本教育実践学会第4回研究大会(2001年11月11日,於:上越教育大学>において自由研究発表「ポートフォリオ評価法のための評価基準の開発-ルーブリック作りに焦点をあてて-」として公表した上で,『教育目標・評価学会紀要』に論文を執筆した。 3.昨年度に引き続き,主に総合的な学習の時間においてポートフォリオ評価法を活用する場合の指導方法について,日本の教師たちと共同研究を進めている。この成果は,第1回日本教育方法学会関西地区研究集会(2001年4月14日,於:京大会館)および2001年度日本教育学会四国地区研究集会公開シンポジウム(2002年1月12日,於:香川大学)において発表したほか,論文を執筆した。 4.新指導要録において目標に準拠した評価が導入されるのに伴い,評価基準の開発が急務となっている。そこで,鳴門教育大学附属小学校教諭との共同研究において,理科の観察記録に関するルーブリックの開発に取り組んだ。
|