平成13年度は、すでに公表されているマルチメディア民族誌や、関連する先行研究の収集・検討を行ない、一次資料の電子化をすすめるとともに、マルチメディア民族誌を構築・公表するためのシステムの整備につとめた。 9月上旬には、アメリカ合衆国ハワイにおいて現地調査を実施し、ハワイにおける沖縄系人の活動についての民族誌資料の収集を行なった。具体的には、ハワイ沖縄連合会(Hawaii United Okinawa Association)という沖縄系人の団体が毎年開催している「オキナワン・フェスティバル」に関する資料を収集すると同時に、ハワイ沖縄連合会の活動にこれまで関わってきたメンバーや、現在の中心的メンバーへのインタビューを実施した。また、ビショップ博物館(Bishop Museum)やプランテーシヨンビレッジ(Plantation Village)などのハワイの公的施設において沖縄の歴史や文化がどのように展示されているのかという点についても資料収集を行なった。 現在、ハワイにおける現地調査で得られた資料ならびに筆者がこれまで継続的に現地調査を実施してきた沖縄・与那国島の儀礼・芸能等に関する一次資料の電子化をすすめている。 現時点ですでに公開している本研究の成果として「沖縄・与那国島関連文献データベース」がある。この文献データベースは、インターネット上で公開しており、以下のアドレスからアクセスすることができる。 http://pro.tok2.com/~hara/database/database01/index.html 今後、上記の文献データベースに引き続き、一次資料や関連論文によって構成される「沖縄のマルチメディア民族誌」を構築、公開していく予定である。
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