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2001 年度 実績報告書

文法化の過程と地域差に関する対照方言学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13710244
研究種目

奨励研究(A)

研究機関秋田大学

研究代表者

日高 水穂  秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (80292358)

キーワード秋田方言 / 由利地方言語地図 / 方言談話資料 / 推量表現 / デロ・ガロ / 文法化
研究概要

本年度に行った作業は、以下の通りである。
1.秋田県由利地方における方言調査
由利南部地域(東由利町・矢島町・鳥海町・由利町・西目町・仁賀保町・金浦町・象潟町)35地点において、方言の実地調査を行った。文法化に関わる調査項目として、格表現、可能表現、時制表現、推量表現、伝聞表現を調査した。
2.言語地図の作成
上記1で行った調査および前年(2000年8月)に実施した由利北部(岩城町・大内町・本荘市41地点)における調査をもとに「由利地方言語地図」を作成した。それによると、由利地方は、言語的に北部地域、南部海岸地域、南部内陸地域に区画されることが分かった。調査した文法項目のうち推量表現は、北部地域で「デロ」「ベ」の併用、南部海岸地域で「デロ」、南部内陸地域で「ガロ」が用いられるが、「デロ」はすべての述語に後接する汎用の助動詞であるのに対し、「ガロ」は動詞現在形、形容詞には続くが、動詞過去形では「(タ)ロ」、名詞文+指定辞では「(ダ)ロ」が用いられていた。これは、「デロ」の方が「ガロ」よりも文法化が進んでいるということを予想させる現象である。こうした方言の分布状況と文法化の過程との相関に関する分析は、来年度に継続して行う。
3.方言談話資料の作成
上記1で行った調査で収録した方言談話の文字化資料を作成した。この資料をもとに、質問文による調査で使用を確認した文法項目が、実際の談話においてどの程度使用されているかを分析した。この分析・考察も来年度に継続して行う。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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