• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

実例・学習者両コーパスを利用した科学系英文論文の複数文間の連携に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13710281
研究機関大阪女子大学

研究代表者

橋本 喜代太  大阪女子大学, 人文社会学部, 助教授 (50278818)

キーワード科学英語 / 論文作成支援 / 結束性 / 学習者コーパス / トピック / 焦点
研究概要

科学系英文論文について、実際に国際誌に掲載された論文並びに大学院博士前期課程レベルのバイオサイエンス系学生の作成した論文の一部を大量に収集し、それを元にして複数文間の連携に関して研究を行なうと同時に、その教育面への応用を研究した。
まず、論文レベルの学習者コーパスを成果の一環として、収集したデータのうち著作者本人の了解を得て公開可能な約30万語についてその電子データを公開した(研究代表者から直接入手可能)。また、学習者が論文等の執筆時に語句の用法について簡便に調査ができるようにするため、キーワード検索ツールとしてMyKwicをWindows上で動作するフリーソフトウェアとして開発・公開した。
主たる研究テーマである複数文間の連携については計量的な調査に基づき、次の点について明らかにした。まず、複数文間の連携においていわゆる接続語が果たす機能はあくまでも副次的であって、接続語の適切な利用だけでは複数文間の連携は維持されない。連携を保証するのはトピックの働きであり、各文のトピックは適切に前文との連携を保証しなければならない。科学系英文論文においてはトピックは主節の主語またはそれが登場するより左に位置する名詞句である。このトピックが前文の(1)トピック、(2)焦点位置、(3)文全体と緊密な語彙的結束性を持つことで複数文間の連携が保証される。さらに焦点位置は原則として、修飾語を排したときの文末ならびに全体としての文末であり、いずれもそのうちの名詞句(ただし、名詞句の中の修飾的名詞句は数えない)である。このうち、学習者はとりわけ(2)について誤りが多く、また、(1)や(3)についても適切な語句選択に困難を感じている例が多数見られた。また、これら結果を元に、科学系英文論文作成の教育においてもトピックを中心とした複数文間の連携を中心的なテーマとすることでその教授内容を大幅に組み替え単純化したものを提示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kiyota Hashimoto: "Potential Pitfalls of CALL Materials"Proceedings of the 20th Annual Meeting of I.C.I.E. 20. 102-106(5) (2002)

  • [文献書誌] 橋本 喜代太: "情報通信系 英語論文の欠き方"オーム社. 250 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi