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2001 年度 実績報告書

日本語・英語のダイナミック・セマンティクスとその自然言語処理への応用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13710306
研究種目

奨励研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

緒方 典裕  大阪大学, 言語文化部, 講師 (10314410)

キーワードダイナミック・セマンティクス / 複数 / 情報抽出 / XML / 認知意味論 / XSLT / DPL
研究概要

本年度では、日本語と英語のダイナミック・セマンティクスおよびその自然言語処理への応用として以下の研究を行い、発表した。
1.英語の複数形のダイナミック・セマンティクス:Kamp & Reyle(1993),Krifka(1996)で提案されている複数形のダイナミック・セマンティクスの不備を指摘し、「半束構造」に基づいた「動的選択子」、「動的分配子」、「動的複数一般化量化子」によってDPLを拡張したDPL*Qを提案し、複数形の解釈の問題と複数照応の問題を扱った。
2.情報抽出のためのダイナミック・セマンティクスとXML技術の統合:ダイナミック・セマンティクスをXML技術(File Markup LanguageおよびShallow Natural Language Processing Markup LanguageのDTDによる定義、XSLTプログラミング、XPath、XPointer、XLinkの応用)により実装し、さらにHTMLプログラミング(Javascript)によるGUIの実装と、構成されたファイルからの情報抽出の仕組みを実装した。これのさらなる応用として、地震記事からの地震情報の抽出や、特定領域テキストからの領域オントロジーの抽出、相関規則の発見などの枠組みも提案した。
3.認知意味論のダイナミック・セマンティクスによる再解釈:Lakoff、Langackerらによって提案されている認知意味論のイメージ・スキーマに変わる数学的モデルを「私的視点モデル」として提案し、その状態推移を言語の意味としてとらえるダイナミック・セマンティクスを提案した。その結果、位置前置詞、方向前置詞、動作動詞、認知的形容詞、程度形容詞などのダイナミックセマンティクスだけでなく、談話における視点移動や行為者変換などのダイナミツク・セマンティクスを与えることができた。
さらに1に関しては日本語の複数や数量子移動、2に関してはさらなる応用の可能性の研究、3に関しては更なる語彙意味論との統合、そして、他に、(a)エージェント理論との統合、(b)曖昧性解消との統合、(c)発見・予測・知識変更理論との統合の研究を現在継続中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Norihiro Ogata: "Discovery of Event Classifications and Causal Constraints from Earthquake Articles"Knowledge-Based Intelligent Information Engineering Systems & Allied Technologies. 968-972 (2001)

  • [文献書誌] Norihiro Ogata: "A Formal Ontology Discovery from Web Documents"Lecture Notes on Artificial Intelligence. 2198. 514-519 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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