研究概要 |
1.アソシエーションスキームの指標 (1)アソシエーションスキームの指標と剰余スキームの指標の間の関係を調べた。これは有限置換群のヘッケ環に関する結果の一般化である。(平坂貢氏との共同研究)また特に正規閉部分集合による剰余スキームの指標は元のアソシエーションスキームの指標から自然に得られることを示した。 (2)アソシエーションスキームの指標の核を調べ、それは常に閉部分集合になるが、一般に正規閉部分集合とは限らないことを示した。またある条件の下では核が閉部分集合になることを示した。この結果は有限群の指標の核が正規部分群であることの一般化となっている。 2.アソシエーションスキームのモジュラー表現 (1)アソシエーションスキームのレス積のモジュラー既約表現は、すべて元のアソシエーションスキームの既約表現から得られることを示した。(廣塚薫氏との共同研究) (2)アソシエーションスキームの標準表現を考え、そのブロック分解について研究した。特に指標表を適当な方法で正標数の体上で考えると、重複度に関ずる条件が得られることを示した。 3.アソシエーションスキームの分類 (1)計算機を用いて位数30,33のアソシエーションスキームを分類した。(宮本泉氏との共同研究)また位数32の場合も分類はほぼ完了している。これにより位数30までのすべてのアソシエーションスキームが分類されたことになる。
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