研究概要 |
平成13年度の研究実績は以下のようである. 1.4次元アファイン空間A^4上のdihedral群D_nの作用について調べ,A^4上には線形化不可能なD_nの代数的作用のfamilyが存在することを示した.この結果は,A^4上の線形化不可能なD_nの作用はこれまで考えられていたよりもはるかに多いということを示唆するものである.得られた結果についてはしかるべき学術雑誌に投稿すべく,現在準備中である. 2.アファイン代数曲面特にQホモロジー平面上の加法群G_aの代数的作用について研究し,"trivialなMakar-Limanov不変量をもつQホモロジー平面は,Bandman-Makar-Limanov超曲面の巡回群Z/mによるquotientと同型である"という結果を得ることができた.これは,Qホモロジー平面上のG_α作用の存在が曲面の形を決めるということを意味する.結果はInstitut FourierのPrepublication seriesの一つとして発表した. 3.2002年2月27日-3月3日にカナダのモントリオールで開催された"有理多様体上の群作用"に関するワークショップにおいて,"The additive group actions on Q-homology planes"と題して講演した.出席していた多くのアファイン代数幾何学,変換群論研究者から大きな反響があった.また,彼らとの議論は大変有意義なものであった.
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