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2002 年度 実績報告書

多成分KPhierarchyと凸体の幾何

研究課題

研究課題/領域番号 13740026
研究機関岡山理科大学

研究代表者

池田 岳  岡山理科大学, 理学部, 講師 (40309539)

キーワードシューア関数 / リー環 / KP階層
研究概要

非線形シュレーディンガー階層は2成分KP階層からの簡約操作によって得られる.この階層に関して,山田裕史氏との共同で多項式τ関数の構造を詳しく調べた.特に,ある自然なウエイトに関して斉次となっているようなτ関数を完全に記述することに成功した.アフィン・リー代数の頂点作用素を利用して得られたτ関数の明示公式は,長方形のヤング図形に付随するシューア関数を用いたものである.この議論の副産物として長方形のシューア関数が斉次τ関数を尽くすことが証明された.その際,τ関数のサポート多面体に関するPet erson-Kacの結果が有効に用いられた.さらに,長方形のシューア関数がヴィラソロ特異ベクトルとなっているという結果を,この枠組みで見直すことにより,自然な別証明を与えることができた.
KP階層のB型版であるBKP階層に関連してシューアのQ関数という特殊多項式が重要である.特に,ねじれたアフィン・リー環の基本表現と関連して通常のシューア関数の他にシューアのQ関数を含んだ興味深い等式が,最近の山田裕史氏の研究によって見いだされている.この公式に対し,多成分BKP階層の頂点作用素を基本にして簡明な証明を付けることに成功した.これは中島達洋氏の協力によるものである.
2成分KP階層についてトロイダル化という一般化の方向を議論したのが筧三郎氏,高崎金久氏との共著論文である.自己双対ヤン・ミルズ方程式と密接に関連したこの系に対してWrons Kian型の特殊解の構成や,トロイダル代数の対称性についての議論を行った.
2成分KP階層に,やや変則的な簡約を行って得られるのが矢嶋・及川階層である.この矢嶋・及川階層について,自己相似条件を課すことにより得られるパンルヴェ系について,菊地哲也氏,筧三郎氏との共同で調べた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takeshi Ikeda, Hiro-Fumi Yamada: "Polynomial τ-functions of the NLS-Toda hierarchy and the Virasoro singular vectors"Letters in Mathematical Physics. 60. 147-156 (2002)

  • [文献書誌] Saburo Kakei, Takeshi Ikeda, Kanehisa Takasaki: "Hierarchy of (2+1)-dimensional nonlinear Schlroedinger equation, self-dual Yang-Mills equation, and toroidal Lie algebras"Annals Henri Poincare. 3. 817-845 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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