3次元球面内の絡み目の補空間から、お互いにどれくらい絡みあっているかを量るその度数、すなわち絡み目数という量が定義できる。今回、その絡み目数を補空間の表現を通して再解釈を行った。今までの古典的な絡み目数は補空間の表現を自明な表現とした時に対応している。また計算結果により絡み目数が自明でも、自明でない表現を考えれば、non-trivialな量を引き出せることが分かった。この"絡み目数"の性質などは現在も研究中である。(掲載予定) いくつかの条件を満たす対称行列が存在すれば、それらを使って結び目の不変量が定義できることが知られており、その行列はスピンモデルと呼ばれる。スピンモデルに関してはJaegerのKauffman多項式に付随したスピンモデルの研究がよく知られている。今回Jaegerのスピンモデルを量子群の表現を通して調べると、Jaegerが「スピンモデルが存在するとするとこのようなスピンモデルだろう」と予想した所が、量子群の表現のある特殊値に対応していることが分かった。現在もこの研究を進めている最中である。
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