研究概要 |
工学・医学に現れる逆問題のなかで非侵襲的に脳内の神経細胞による集団的な発火活動の情報をとらえることを念頭において,作用素としてマックスウェル方程式を考え,その解の領域表面のデータから内部の電荷分布の時間的変化を決定する問題を考察した。境界データ込のCarleman評価を利用して一般の偏微分作用素に対する一意接続性定理が示された。波動方程式の逆問題の解の一意性が示される範囲は、その作用素が一般に一意接続可能な範囲と同じであるがシステムの双曲型に対する逆問題の一意性はそのような結果が得られていなかった. また実用化を目指すために数値計算を行なうために数値計算法を設定し数値計算を行った.関連する問題として波動方程式の逆問題(非適切方向の場合)がありこれは,変数係数の低階項つきの波動方程式に対してcritical timeでのexact controllabilityの問題とも関係があり重要な問題である. 考えている制御問題は,その空間領域となる底面の直径に対して時間方向の長さが一致しているので通常の可制御性の問題と違いcritical timeでのexact controllabilityを考えなくてはならないものとなっているので解に特異性が出ることがわかっている.この制御が可能ならば非適切方向の場合の波動方程式の逆問題(ラテラル方向)の解の一意性が示すことができた. またマックスウェル方程式に対してはポイント電荷の位置と電荷量を決める逆問題の解の一意性を一意接続性定理をもちいて示した.
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