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2001 年度 実績報告書

離散散逸系にあらわれるカオス的パルスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13740069
研究種目

奨励研究(A)

研究機関広島大学

研究代表者

上山 大信  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20304389)

キーワード反応拡散方程式 / パルス解 / カオス / 分岐理論
研究概要

本年度は特に離散P-MODELとよばれる離散散逸系において、カオス的パルスの出自および連続モデルにおける解との関係について研究を行った。連続P-MODELは、自己複製パターンを示す反応拡散方程式であり、それに対して粗い空間離散化を行ったものが離散P-MODELである。離散P-MODELにみられるカオス的パルスは、空間的な局在構造であるパルス形状を保ったまま、その位置が不規則に変化するパルスであり、これまで知られていない全く新しいパルス解である。その出自について、方程式のパラメータを変化させた際、Intermittency type Iに対応する出自および周期倍分岐をへる出自の二通りの出現の仕方があることがある程度分かっていたが、それについて分岐解析ソフトウェアAUTOを用いて検証し、一定の成果を得た。また、離散P-MODELは、空間一様な反応拡散方程式の粗い空間離散化により得られる離散方程式であるが、同じパラメータセッティングに固定し、より細かい空間離散化を施した、連続モデルの近似方程式としてみることができる状況において、定常パルス解が得られることが判明した。これは、同じく粗い空間離散化を行うことにより、カオス的パルスが得られることが判明したGray-Scottモデルについても同様であり、現象の普遍性を理解する上での大きな情報といえる。これら成果については現在論文として公表準備中である。また、本研究の成果に付随して、空間不均一な反応拡散系におけるパルスのダイナミクスについて、新たな発見が得られた。この成果は空間的局在構造を保ったまま空間的にカオス的または周期的に移動するパルスの理論的な研究を促進するものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 西浦廉政: "離散散逸系におけるカオス的パルス"応用数理. 11-2. 25-39 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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