• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

リー代数の差分表示と格子上の量子力学

研究課題

研究課題/領域番号 13740076
研究機関大阪女子大学

研究代表者

會澤 成彦  大阪女子大学, 理学部, 助教授 (70264786)

キーワードリー代数 / 表現論 / 量子力学 / 差分方程式 / リー対称性
研究概要

この研究はリー代数の表現論を差分演算子により再構築することにより、特殊関数の差分バージョンとでも呼ぶべきものを定義し、その性質を調べると共に、差分方程式の代数的な扱いを可能にすることが目的である。昨年度の研究で、-∞から+∞に分布する無限個の格子点の場合の特殊関数の具体形、そのような差分バージョンの特殊関数を解とする差分方程式を得ている。次に、これらの特殊関数を基底とするヒルベルト空間を作りたいのであるが、ここに大きな困難がある。一般に、特殊関数の直交性は重みつき積分で与えられるが、対応する差分バージョンでは重み関数がwell-definedにならず、発散級数となってしまう場合がある。
今年度は主な結果は次のとおり。
(1)重み関数の発散の問題はかなり深刻であり、いかにして連続関数の距離空間から、離散化された関数の距離空間を作るかと言う大きな問題である。この問題は未解決のまま残ってしまった。
(2)正準交換関係の代わりに差分化したe(2)を用いて量子力学を定式化することを試みたが、不確定性関係との整合性に問題を生じることがわかった。
(3)相対論的な枠組みの中で、波動方程式(クライン・ゴルドン方程式)の差分化を行い、その対称性がリー代数so(4,2)の差分表示により与えられること、およびリー代数の差分表示と量子代数の関係を明らかにした。量子代数の縮約という方法で非相対論的極限の考察も行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Aizawa, F.J.Herranz, J.Negro, M.A.del Olmo: "Twisted conformal algebra so(4,2)"Journal of Physics A : Mathematical and General. 35. 8179-8196 (2002)

  • [文献書誌] N.Aizawa, R.Chakrabarti, J.Segar: "Jordanian quantum superalgebra Uh(osp(2/1))"Modern Physics Letters. (印刷中).

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi