• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

二次Wiener汎関数とGrassmann多様体上の力学系

研究課題

研究課題/領域番号 13740083
研究種目

奨励研究(A)

研究機関立命館大学

研究代表者

原 啓介  立命館大学, 理工学部, 講師 (30298715)

キーワードウィナー汎関数 / 二次ウィナー汎関数 / 確率解析学 / 振動積分 / グラスマン多様体 / Quadratic Wiener functional / Grassmannian
研究概要

申請者は研究課題である二次のウィナー汎関数とグラスマン多様体上の力学系の対応について研究活動を行った。確率論、特に確率解析学の中で、二次のウィナー汎関数は最も基本的でかつ豊かな性質を持つ対象であり、広く研究されてきているが、申請者が注目しているのは、そのウィナー空間上の振動積分の漸近挙動を研究する上での基礎としての役割である。ウィナー空間上の振動積分の研究は、理論物理学のファインマン積分の枠組みで言えば量子力学の波動関数の経路積分表示に対応し、その漸近挙動はすなわち半古典近似による古典力学への移行を意味する。しかし、ファインマン積分の数学的定義は未だに不可能であり、厳密に定義できる対応物であるウィナー空間上の振動積分の研究はその意味で重要と思われる。二次の汎関数の場合は、その基礎となる対象であるが、やはり未だに困難が大きい。そこで申請者はこれを一層精密に研究すること、特にその構造を捕まえることを目指して、二次ウィナー汎関数の特性関数、すなわちその振動積分型の期待値をグラスマン多様体上の力学系として対応させることに成功した。この事実は平成12年度の11月にパリ第六大学で行われた確率論日仏シンポジウムで報告したが、13年度になって、さらに大阪大学の小谷眞一教授によって示されたソリトン理論とガウス型確率変数との対応との関係が得られ、また、ガウス型確率変数の標準表現の問題とも関連することが分かった。これらの事実は13年度の9月に京都大学で行われたシンポジウムでの連続講演として発表した。また、同じく10月には以上の結果を論文"Quadratic Wiener functionals and dynamics on Grassmannians"としてBull. Sci. math. 125,No.6-7に発表、既に掲載されている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hara-N.Ikeda: "Quadratic Wiener functionals and dynamics on Grassmannians"Bulletin des Sciences Mathematique. 125・6-7. 481-528 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi