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2001 年度 実績報告書

超高感度シンチレーターによるレプトンの性質と弱い相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13740158
研究種目

奨励研究(A)

研究機関徳島大学

研究代表者

伏見 賢一  徳島大学, 総合科学部, 助教授 (90274191)

キーワードWIMPs / Majoron / NaI(Tl) / 二重β崩壊 / 宇宙暗黒物質
研究概要

[1]宇宙暗黒物質の候補となるニュートリノやニュートラリーノの探索を行うための、超高純度シンチレーターを開発した。平成13年度では特にNaI(Tl)検出器に含まれるウラン系列およびトリウム系列の濃度に注目して高純度NaI(Tl)検出器を製作し、その純度を測定した。純度の測定は遅延同時係数法と波形弁別法を用いてウラン系列およびトリウム系列の放射性核種から放出されるα線を選択的に計測した。その結果、従来の検出器結晶と比較して10倍以上の純度の向上が見られ、ウラン系列は約10μBq/kg、トリウム系列は約1μBq/kgの純度を得ることができた。この結果は2002年2月23日開催の研究会NDM02にて報告した。
[2]^<100>Moのニュートリノを放出しない2重β崩壊によって放出されるMajoronの探索を行った。測定はELEGANT Vによって神岡地下観測所および大塔コスモ観測所で行われた。その結果、Majoronを放出する二重β崩壊の半減期の上限値として世界で最も精度の高い値T^<Ovββ>_<1/2>>5.8×10^<21>年(90%C. L.)を得た。Majoronとニュートリノとの結合定数についても世界で最も厳しい制限|<g_B>|<6.3×10^<-5>を与えた。この結果は研究代表者によって日本物理学会原子核分科会にて口頭発表されたほか、Physics Letters Bに掲載されることが決定した。
[3]新規に開発するNaI(Tl)検出器のデザインを検討した。NaI(Tl)に質量比で85%含まれる^<127>Iは、スピンに依存する散乱をするWIMPsと非弾性散乱を行い、57.6keVの特徴あるγ線を放出する。NaI(Tl)検出器を細分割化することによって、WIMPsとの非弾性散乱に伴う原子核反跳とγ線をそれぞれ別の検出器によって計測することによって感度を大幅に向上させることが可能であることを明らかにした。この結果は2002年2月23日開催の研究会NDM02で報告した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Fushimi: "Limits on Majoron emitting neutrinoless double-beta decay of ^<100>Mo"Physics Letters. B(印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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