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2001 年度 実績報告書

Higgs粒子検出のための高放射線耐性を持つ飛跡検出器の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 13740161
研究種目

奨励研究(A)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

山本 和弘  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80303808)

キーワードダイヤモンド検出器 / 単結晶ダイヤモンド
研究概要

平成13年度は主に放射線検出のためのダイヤモンド検出器の設計と製作を行った.放射線が検出器を通過したときに生成される電離電子およびホールの収集率を向上させ,大きな信号を得ることを目指して,ダイヤモンドには単結晶型を採用した.現在大型化ができるという点で,気相合成法による多結晶ダイヤモンドがよく使われているが,これは結晶どうしの接面において電子やホールの吸収が起こり,大きな信号が得られにくい.そこで,装置の大型化に関しては今後の技術革新を待つ必要があるものの,大きな信号が得られると期待される単結晶ダイヤモンドの放射線検出器としての性能を調べることを今回の目的とし,世界的に人工ダイヤモンド合成に高い技術を持つ住友電工に検出器用単結晶ダイヤモンドの製作を依頼した.検出器用試料の設計であるが,面積に関しては現時点で可能な最大のものとして12.25mm^2(=3.5mm×3.5mm)を採用した.また,ダイヤモンドが厚いほど,荷電粒子が通過したときの電子やホールの生成数は多くなるが,ダイヤモンド中の電子の平均移動距離が数百μmであることと,荷電粒子自身の散乱を抑えるために物質量を少なくしたいという理由から,厚さは400μmとした.ダイヤモンド試料の両面には電子およびホールの読み出しのためにメタライズ処理を施した.ここにはうまくオーム性接触となるように接触面の側からTi-Pt-Auの順でメタライズがされている.片側のメタライズは位置検出のためにストリップ状の電極にしたが,メーカー側の技術的な条件もあって200μmとなった.実際のダイヤモンドの製作は高温高圧の下で結晶を成長させるため,上記の大きさで約2ヶ月を要したが,最終的には無事に設計通りのものが得られた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Takahashi et al.: "Observation of a <ΛΛ>^^^6 He Double Hypernucleus"Physical Review Letters. 87. 212502-1-212502-5 (2001)

  • [文献書誌] J.K.Ahn et al.: "Production of <ΛΛ>^^^4 Hypernuclei"Physical Review Letters. 87. 132504-1-132504-5 (2001)

  • [文献書誌] T.Tamagawa et al.: "The ≡N interaction in quasi-free ≡^-production"Nuclear Physics A. 691. 234c-237c (2001)

  • [文献書誌] A.Ichikawa et al.: "Study of Double-Strangeness Nuclei with Hybrid-Emulsion Method (KEK-PS E373)"Nuclear Physics A. 691. 246c-249c (2001)

  • [文献書誌] J.Tojo et al.: "Measurement of the analyzing power for proton-carbon elastic scattering in the CNI region with a 22 GeV/c polarized proton beam"AIP Conference Proceedings. 570. 790-794 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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