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2001 年度 実績報告書

波長可変フェムト秒光源を使ったコヒーレントフォノンの生成と制御

研究課題

研究課題/領域番号 13740190
研究種目

奨励研究(A)

研究機関上智大学

研究代表者

欅田 英之  上智大学, 理工学部, 助手 (50296886)

キーワード光パラメトリック増幅 / フェムト秒
研究概要

これまで本研究代表者は、現有の波長可変短パルス光源を用いてコヒーレントフォノンの研究を行ってきた。しかし、この光源からの出力パルスの幅は80〜100フェムト秒程度であり、通常の固体内のフォノン周期より十分短いとはいえない。そのため、研究の過程でコヒーレントフォノンが生成されていることは分かるものの、その位相はぼやけてしまい、励起パルスの波長や強度にどのように依存するかは議論できなかった。
そこで、本年度は、新たな波長可変光源を作成して、より狭いパルス幅の光を得ることを優先的にめざした。具体的には、モードロックチタンサファイアレーザー出力の再生増幅光から自己位相変調効果で得られた白色光と、同じ再生増幅光の第二高調波とを非線形光学結晶に非同軸で混合し、通常の光源より広いスペクトル幅で同時にパラメトリック増幅が起こるようにした。
得られた光は、非線形光学結晶の角度を調整することにより、可視光のほぼ全域(480〜630nm)で波長を変えることができた。さらにプリズム対で波長分散の補正を行い、パルス幅を測定した。その結果、最適なプリズム間隔では約38フェムト秒までパルス幅が狭窄化されることが分かった。なお、以上の非同軸パラメトリック増幅や、波長分散の補正、そしてパルス幅の測定にいたるまでに使われた非線形光学結晶や偏光子等の光学部品は本研究費で購入した。
上記のように非常にパルス幅の狭い光源が得られ,大部分の半導体内でコヒーレントフォノンの励起が可能になった。今後はこの光源を用いて半導体のバンドギャップの上から下へ励起光パルスの波長を変化させ、生成されたコヒーレントフォノンの振る舞いを観測する。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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