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2001 年度 実績報告書

神経伝達物質受容体の伝達物質認識機構の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13740261
研究種目

奨励研究(A)

研究機関湘北短期大学

研究代表者

小田井 圭  湘北短期大学, その他の部局等, 助教授 (90233551)

キーワード神経伝達物質 / γ-アミノ酪酸 / グルタミン酸 / 分子認識 / 受容体
研究概要

本研究の目的は,受容体の分子認識機構を分子レベルで理論的に解明することである.基質分子と受容体をの相互作用を考える上で,水溶液中での基質分子の形状及びその物理的な性質を明らかにすることは必要不可欠である.
当該年度に行った研究は,神経伝達物質γ-アミノ酪酸(GABA)とグルタミン酸(Glu)の水溶液中での電子状態を非経験的分子軌道(ab initio法)により求めた.水溶液中での各基質分子の電子状態,その構造(形状)及び電荷分布などを検討し,主に両分子の物理的な違いについて明らかにした.
6-311++G(3df,2pd)基底関数系による計算結果では,GABAはextendedな構造のみが安定であることがわかった.一方,水溶液中でのGluは4つの安定な構造を持つことがわかった.また,当該研究者のこれまでの研究で,真空中でのGABAおよびGluはそれぞれextendedおよびroundedな構造のもの1つのみが安定構造であることがわかっている.
当該年度に明らかにした水溶液中でのGABA及びGluの物理的な性質について,真空中での結果と比較検討した結果を次に述べる.GABAはflexibleな分子と考えられているが,真空中でも水溶液中でもほとんど同じextendedな構造のみが安定構造であるので,構造的にはかなり安定な基質分子であると考えられる.逆にGluは,水溶液中ではextendedな構造とroundedな構造の間にはほとんどエネルギー差が無くflexibilityを持っていると考えられる.また,得られた静電ポテンシャルから,GABAの場合は正負どちらの荷電アミノ酸残基にも近づくことが出来る.一方,Gluの周りには負の静電ポテンシャルが形成されているため,正電荷を持ったアミノ酸残基に近づきやすいということがわかった.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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