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2001 年度 実績報告書

自然電位および土壌ガスの確率的トモグラフィによる火山の浅部熱水系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13740268
研究種目

奨励研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

橋本 武志  京都大学, 理学研究科, 助手 (70283588)

キーワード自然電位 / 土壌ガス / 火山 / トモグラフィ
研究概要

本研究課題では,阿蘇火山をテストフィールドとして,土壌ガス(一酸化炭素)フラックスの分布と自然電位分布の関係を明らかにしようとしている.
1.このため,平成13年度は,面的測定が容易なチャンバー方式のガスフラックス計を備品として購入し,測定に向けてキャリブレーション用の薬品等を調達した.また,関連分野の情報を収集した.当初の目標では阿蘇カルデラ内で測定を実施する予定であったが,物品の納入までに時間がかかったため,今年度はガスフラックスの観測を行うことができなかった.
2.阿蘇カルデラの周縁部および中央火口丘の一部で,これまで不足していた自然電位分布の測定を補充した.これにより,カルデラ縁に見られる地形効果の特徴を明らかにするデータが得られるとともに,中央火口丘では中岳火口を中心とする高電位異常がこれまで以上に明瞭になった.
3.2次元流体流動計算コードを改良し,熱による対流系の計算が出来るようになった.さらに,自然電位シミュレータとしての機能を付加したことによって,地下の流体流動に伴う自然電位発生場のモデル化が出来るようになった.電位計算の部分については3次元の計算が可能になった.
4.活動的火山における自然電位分布の比較研究のため,米国ロングバレーカルデラと長崎県雲仙火山においても他の研究プロジェクトと連携を取りつつ自然電位分布の測定を実施した.これらの観測によって得られた成果は関連学会・研究会において発表した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hashimoto, T.: "Detection of Crustal Inhomogeneity in Nojima Fault Zone Using the Earth Current Noise"The Island Arc. 10-3. (2001)

  • [文献書誌] 笹井洋一, 上嶋誠, 歌田久司, 鍵山恒臣, Zlotruki, Jacques, 橋本武志, 高橋優志: "地磁気・地電位観測から推定される三宅島火山の2000年活動"地学雑誌. 110. 226-244 (2001)

  • [文献書誌] Murakami, H., T.Hashimoto, N.Oshiman, S.Yamaguchi, Y.Honkura, N.Sumitomo: "Electrokinetic phenomena associated with the water injection experiment at Nojima earthquake fault in Awaji Island, Japan"The Island Arc. 10-3. 244-251 (2001)

  • [文献書誌] 橋本武志: "全磁力変化から推定される阿蘇中岳火口の熱放出過程と浅部構造"京都大防災研究所研究集会「火山の浅部構造と火山流体」論文集. 1. 149-159 (2001)

  • [文献書誌] 坂中伸也, 田中良和, 宇津木充, 橋本武志: "九重硫黄山での地磁気変化による噴気火道の形状推定"秋田大学工学資源学部研究報告. 22. 25-38 (2001)

  • [文献書誌] 橋本武志, 田中良和, 宇津木充: "阿蘇火山における地磁気変化について(1991〜2000年)"都大学防災研究所年報. 44. 333-343 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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