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2001 年度 実績報告書

RNA性転移因子(レトロポゾン)の組換え動物体内での動態可視化

研究課題

研究課題/領域番号 13740425
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京工業大学

研究代表者

大島 一彦  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 講師 (60282852)

キーワードLINE / SW1 / レトロポジション / メダカ
研究概要

メダカのLINEであるSW1の転移を検出するために、EGFPカセットを用いた。EGFPはGFP(緑色蛍光タンパク質)が改良されたもので、カセット自体の内部にはイントロンが逆向き(アンチセンスな向き)に挿入されている。すなわち、3'UTRにEGFPカセットを挿入されたSW1は、I)転写後にEGFPカセット内のイントロンがスプライシングを受け、II)翻訳を受けて自身のエンドヌクレアーゼおよび逆転写酵素ドメインによってゲノムの新たな部位に挿入およびcDNA合成をする。すると、III)転移したSW1に由来するEGFPが翻訳を受けるとGFPを検出することができる。
EGFPカセットを持つコンセンサスなSW1をメダカ_アクチンンのプロモーターの下流に挿入したプラスミド(pOBA-SW1-EGFP)を構築した。メダカ_アクチンのプロモーターを持つGFP発現ベクターは、ヒトおよびメダカの培養細胞で過剰発現を可能とする。そこでまず、pOBA-SW1-EGFPをHeLa細胞にトランスフェクションしたところ、GFPの発現は全く観察されなかった。つまりヒト細胞において、メダカLINE(SW1)の転移活性のは検出できなかった。次にメダカ培養細胞および受精卵で同様に行なう予定である。
SW1がHeLa細胞において転移を検出できなかった理由としては、(a)SW1が宿主特異的である、(b)EGFPカセットが挿入されている3'UTRに、逆転写反応の際に何らかの認識機構が関与しているためにcDNAが合成されなかった、(c)SW1自体の転移活性が検出できないほど低い、といった可能性が考えられる。LINEの宿主依存性は排除できないため、メダカ培養細胞および1細胞期の胚を用いて、SW1の転移を調べるつもりである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ikuo Ogiwara, Masaki Miya, Kazuhiko Ohshima, Norihiro Okada: "V-SINEs : A New Superfamily of Vertebrate SINEs That Are Widespread in Vertebrate Genomes and Retain a Strongly Conserved Segment within Each Repetitive Unit"Genome Research. 12. 316-324 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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