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2001 年度 実績報告書

レタス芽生えの低pHによる根毛原基形成における細胞骨格系の役割解析

研究課題

研究課題/領域番号 13740474
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京理科大学

研究代表者

高橋 秀典  東京理科大学, 理工学部, 助手 (70318210)

キーワード細胞骨格 / 植物ホルモン / レタス / 根毛 / 微小管 / アクチン / エチレン
研究概要

レタス芽生えでは、生育用液体培地のpHをpH6からpH4に低下させると、根の表皮細胞で微小管のランダム化が起きて、根毛形成が誘導される。しかし、pH6でも微小管破壊剤であるコルヒチンを添加すると根毛が形成された。この時の根毛の中には微小管は存在しないことも確認できた。また、pH6でエチレン前駆体であるACC添加により根毛形成を誘導すると、pH4の場合同様、微小管配列のランダム化が観察された。このことから、「pH低下→エチレン合成→微小管配列のランダム化→根毛形成」の流れが予想された。PH6でコルヒチン処理した場合のエチレン合成量を測定してみると、pH4で培養した時より低く、pH6の時とほぼ同じ値であった。コルヒチンにより根毛形成が誘導される際にはエチレンが必要ない可能性も考えられたが、pH6でコルヒチンによる根毛形成誘導でもpH4の時同様エチレンが必要とされるが、pH4の場合よりも低濃度で十分であることがわかった。ACC添加実験の結果も考えると、微小管配列の崩壊はエチレン合成を誘導するが、このことがさらに正のフィードバックにより微小管配列を誘導すると考えられる。
次に根毛形成におけるエチレンの役割の分子生物学的解析として、エチレン合成の律速段階として知られるACC合成酵素(ACS)の遺伝子発現を調べた。RT-PCRとcDNAライブラリーのスクリーニングにより、レタスのACS遺伝子を2つ単離できた(Ls-ACS1,2)。主根全体から経時的に抽出した全RNAに対するノザン解析の結果、Ls-ACS1,2ともにpH低下処理後30分で既にmRNA量の増加がみられた。このことから、pH低下によりLs-ASC1,2によりエチレン合成量が増大し、上記の機構により微小管配列のランダム化を誘導して根毛が形成されると考えられる。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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