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2001 年度 実績報告書

Cr_2O_3(0001)薄膜表面の構造と水素の吸着・拡散

研究課題

研究課題/領域番号 13750027
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

WILDE Markus  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10301136)

キーワードクロム酸化物 / 薄膜 / フォノン / 水素 / 拡散 / 共鳴核反応
研究概要

本研究では,Cr(110)表面に膜厚を制御したCr203(0001)単結晶薄膜を作製し,その構造と物性を明らかにするとともに,薄膜中の水素の拡散係数を求め,Cr203(0001)表面と膜中での水素の動態を解明することを目的としている.
本年度は,
1.低温試料ホルダーの作製,
2.赤外吸収分光システムの構築,
3.Cr203(0001)単結晶薄膜の作製とフォノン測定,
の3項目について研究を行った.1では,液体Heを用いて4Kまで冷却可能な試料ホルダーを新たに作製した.2では,超高真空中の試料に対して,500cm-1まで測定可能な赤外検出器と分光計の設計・製作をおこなった.3では,Cr(110)表面を直接酸化することでCr203(0001)単結晶薄膜の作製を行った.酸化時間を変化させることで膜厚を変化させた.オージェ電子分光の測定を行い,20Lでおよそ1nmの単結晶薄膜が形成されることを明らかにした.2で構築した赤外吸収分光系を用いて膜厚の異なる試料について測定を行い,720cm-1付近に光学縦モードに起因する吸収ピークを新たに見出した.この値はバルクフォノンの振動数に比べて6cm-1程度ソフト化している.吸収ピークの温度依存性を調べたところ,150K以上で振動数が低波数側にシフトし,それと同時にスペクトル幅が増大することがわかった.この原因として,低波数振動モードとの非調和結合と磁気的相転移について考察した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Wilde, M.Matsumoto, K.Fukutani, T.Aruga: "Depth-resolved analysis of subsurface hydrogen absorbed by Pd(100)"Surf. Sci.. 482・485. 346-352 (2001)

  • [文献書誌] K.Fukutahi, M.Wilde, M.Matsumoto: "Nuclear-reaction analysis of H at the Pb/S(i11) interface Monolayer depth distinction and interface structure,"Phys. Rev. B64. 245411 (2001)

  • [文献書誌] Itoyama, M.Wilde, M.Matsumoto, T.Okano, K.Fukutani: "Adsorption and photoexcitation of NO on Ag/Pt(111)"Surf. Sci. (2001). 493. 84-90 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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