• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

環境調和型電子デバイス実装基板のサブマイクロメカニクスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13750069
研究種目

奨励研究(A)

研究機関秋田大学

研究代表者

大口 健一  秋田大学, 工学資源学部, 助手 (30292361)

キーワード環境調和型電子パッケージ / Sn / Ag系鉛フリーはんだ / Sn / Bi系鉛フリーはんだ / Sn / Zn系鉛フリーはんだ / 構成モデル / 有限要素法 / 塑性・クリープ / 疲労
研究概要

鉛フリーはんだ材が開発途中にある現状を考慮すると,今後組成が異なる多数の鉛フリーはんだの提案が予想される.このため,鉛フリーはんだを用いた電子パッケージの構造解析は,多数の鉛フリーはんだを対象として実行する必要がある.そして,この解析を速やかに実施し,鉛フリーはんだによる環境調和型電子パッケージの開発期間を短縮化するためには,構造解析に用いる構成モデルは,はんだ材特有の時間依存の非弾性変形を記述できるだけではなく,使用する材料定数を体系的に決定できることも要求されると考えられる.そこで,本年度は,以下の項目について検討した.
(1)構成モデルの構築と材料定数決定法の検討:全ひずみを弾性,塑性,クリープひずみで表す構成モデルを構築すると共に,その材料定数を体系的に決定する手法も検討した.そして,応力-ひずみ関係中の非弾性ひずみを塑性とクリープに分離する数値解法を用いれば,引張試験結果のみから構成モデルの材料定数を体系的に導出できる可能性があることを示した.
(2)構成モデルの鉛フリーはんだへの適用:Sn/Ag,Sn/Bi,およびSn/Zn系鉛フリーはんだを用いた引張りおよび引張・圧縮繰返し負荷試験を実施した.そして,(1)の材料定数決定法をSn/Ag系鉛フリーはんだの引張試験結果へ適用した後,引張・圧縮繰返し負荷シミュレーションを行い実験と比較した.その結果,(1)の構成モデルと材料定数決定法はSn/Ag系鉛フリーはんだに対して有効であることが判明した.また,(1)の構成モデルの汎用有限要素解析ソフトへの導入も試み,鉛フリーはんだ接続部の簡単な熱変形シミュレーションを行った.
(3)鉛フリーはんだの疲労特性の調査:Sn/Ag,Sn/Bi,およびSn/Zn系鉛フリーはんだを用いた引張・圧縮繰返し負荷による疲労試験を行った.そして,各はんだ材料の疲労寿命と繰返し負荷安定時のヒステリシスループでの応力振幅,非弾性ひずみ振幅,非弾性ひずみエネルギ密度の関係を調査した.その結果,いずれの鉛フリーはんだ材においても,繰返し負荷安定時のループ面積で与えられる非弾性ひずみエネルギ密度が疲労寿命と最も高い相関を示すことが判明した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大口 健一, 佐々木 克彦: "はんだ材の弾塑性クリープモデルの材料定数決定法"日本機械学会第14回計算力学講演会講演論文集. No01-10. 493-494 (2001)

  • [文献書誌] 大口 健一, 野々山 裕芝, 佐々木 克彦, 田上 道弘: "はんだ接続部のリフロ時熱変形シミュレーション (PbはんだとPbフリーはんだの比較)"日本機械学会第14回計算力学講演会講演論文集. No01-10. 495-496 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi