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2001 年度 実績報告書

転位力学を用いたナノスケール応力推定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13750070
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

泉 聡志  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30322069)

キーワード転位動力学 / 応力測定 / 半導体デバイス / ナノメカニクス / シリコン
研究概要

(1)転位力学計算手法の開発
転位論に基づく転位の動力学を、転位ループを二次元形状に近似することによって計算する転位力学ソフトを開発した。転位にかかる外部応力による力をピーチケラーの式より求め、転位同士の相互作用、表面による鏡像力を転位論により考慮し、不純物酸素濃度の影響を実験値より取り入れてモデル化を行った。転位の発生については応力特異場の弾性論と転位論により、発生基準を提案した。作成したソフトを半導体プロセスにおけるSiN薄膜の真性応力による転位発生の問題に適用した。具体的には、プロセス温度を700℃〜900℃に、不純物酸素濃度をCZウェーハ(高濃度)とFzウェーハ(低濃度)に設定し、真性応力を持つSiNを堆積させて転位を発生させた実験との比較を同条件で行った。実験による転位観察はTEM(透過型電子顕微鏡)によるデータの提供を受け転位発生についての定量的データを得た。転位の発生数・分布・間隔を比較し、転位の発生数・温度依存性についての定性的な一致を見た。また、三次元効果の考察を行い、実験結果との定量的な一致のためには三次元転位ループの計算が必要であることがわかった。また、不純物酸素濃度の影響は三次元化によっても定量予測は不可能と考えられ、別途モデル化が必要であることがわかった。次年度は三次元転位ループの計算及び酸素濃度の影響のモデル化を行う。
(2)転位発生試験法の開発
本年度は既存の転位発生実験によるTEM観察結果のデータの提供を受け、転位発生についての定量的なデータを得た。試験法の開発は次年度の課題としたい。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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