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2001 年度 実績報告書

複合レーザを用いたチタン製生体機能部品の個別三次元造形

研究課題

研究課題/領域番号 13750096
研究種目

奨励研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

塩見 誠規  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (90263227)

キーワードラピッドプロトタイピング / 三次元造形 / チタン粉末 / 生体機能部品 / 有限要素法解析
研究概要

純チタンあるいはチタン合金は生体適合性に優れており,比強度が高く,弾性係数が人骨の値に近いため,人工骨や歯冠などの生体機能部品に用いられている.しかしながら,チタン金属は切削や塑性加工が困難な難加工性材料であるため,製造されている部品のサイズや形状は限られており,人体が生体機能部品に適合することが強いられている.そこで本研究では,CADなどの三次元データを利用して直接三次元製品を造形するレーザラピッドプロトタイピングを用いて高精度なチタン製生体機能部品を直接造形する方法の開発を目的とする.
純チタン粉末を用いて三次元造形を行う場合の造形条件を既存のレーザプロトタイピング装置を用いて調べた.線状固化実験,壁状固化実験等の基礎実験よりレーザの照射条件,走査速度,積層厚さ等の造形条件を決定した.そして,造形モデルの特性を調べるため密度,引張強度および疲労強度の機械的特性について調べた.その結果,造形モデルの密度は85%以上と高い値を示した.引張強度は固体純チタンの値とほぼ同じとなったが,疲労強度は固体の約20%であった.
また,三次元造形において生じるモデルの変形や割れについて調べるために,熱伝導および弾性有限要素法を基にシミュレータの開発を行い,造形中の固化体の変形について計算した.レーザビームの直線走査の往復により粉末上に平面を成形する場合の計算を行った結果,レーザビームの移動にともない平面が大きく変形すること,造形中の平面の変形量はレーザビームの直線走査が長くなるにしたがい増加することがわかった.したがって平面の変形を抑えるには直線走査の距離を短くする走査経路の設定が必要である.また,固化した平面の端部に大きな引張りの応力が発生することが解析より求められ,割れ発生の可能性が示された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] F.Abe: "The Manufacturing of Hard Tools from Metallic Powders by Selective Laser Melting"Journal of Materials Processing Technology. vol.111 no.1-3. 210-213 (2001)

  • [文献書誌] 阿部 史枝: "チタンモデルの機械的性質に及ぼすレーザメルティング製造条件の影響"鋳造工学. 73巻 12号. 840-845 (2001)

  • [文献書誌] M.Matsumoto: "Finite Element Analysis of Single Layer Forming of Metallic Powder Bed in Rapid Prototyping by Selective Laser Processing"International Journal of Machine Tools and Manufacture. vol.42 no.1. 61-67 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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