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2001 年度 実績報告書

微粒子を含む予混合火炎の振動燃焼解析

研究課題

研究課題/領域番号 13750159
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

花井 宏尚  東北大学, 流体科学研究所, 助手 (30312664)

キーワード微粒子 / 火炎伝播 / ふく射 / 振動 / 予熱 / 平均ふく射吸収長さ
研究概要

簡略化モデルを用いた数値解析結果より,微粒子が混在する予混合気における振動火炎伝播のメカニズムが明らかになった.火炎は,着火エネルギーの供給により反応を開始し,着火領域を急速に伝播する.着火領域を抜けた火炎は,微粒子に熱を奪われ次第に伝播速度を減少させる.粒子温度は火炎温度に急速に近づき輻射エネルギーを周囲に放出する.輻射エネルギーは,未燃混合気中に存在するまだ冷たい粒子の加熱を始める.伝播速度が遅いため,未燃混合気中の粒子は予熱帯前方で十分に暖められる.結果として粒子周囲の混合気温度も上昇する.予熱混合気に達した火炎は火炎温度を上昇させ,伝播速度を次第に上昇させる.ところが,火炎速度の上昇と共に未燃混合気中の粒子の加熱時間が短くなっていくため,再び火炎は冷たい粒子に遭遇し火炎温度を低下させる.このサイクルを繰り返しながら火炎は振動的に伝播を行う.火炎の振動波長はおおよそ粒子の平均輻射吸収長さに比例する.すなわち,振動波長は粒子の直径に比例し,粒子数密度に反比例する.しかし,粒子の直径が大きすぎると,輻射での熱交換量が小さくなり,粒子の熱吸収対としての作用も小さくなるため振動は生じない.また,粒子数密度が小さい場合もこれと同様な理由により振動現象は見られなくなる.一方,粒子が小さすぎると,予熱帯に入った粒子は瞬時に熱平衡に達するため振動が生じにくくなる.また,粒子数密度が大きすぎる場合,粒子による過大な熱吸収作用により火炎は消炎に至る.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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