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2001 年度 実績報告書

表面電位分布計測による絶縁材料の長期信頼性評価

研究課題

研究課題/領域番号 13750260
研究種目

奨励研究(A)

研究機関静岡理工科大学

研究代表者

石田 隆弘  静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (00247579)

キーワード部分放電 / 表面電位 / 放電電流 / 絶縁劣化 / 劣化診断
研究概要

本研究では、研究計画に示したように、申請した表面電位計を用いた絶縁材料表面の電位分布を測定するための測定システムの開発を行い、開発した装置により、絶縁材料の帯電特性の検討を行った。
1.表面電位測定システムの開発
表面電位測定システムは、表面電位計の測定プローブを100×100mmの範囲で走査させ、1mmごとに10,000ポイントの表面電位を測定することが出来るよう設計、製作した。測定された表面電位はA/D変換し、パソコンに取り込みデータ処理を行う。測定データは3次元データとして表示し、絶縁体上の表面電位分布状況を把握しやすくした。また、表面電位プローブと試料間隔および課電電極と試料間隔はマイクロメータを用いて正確に設定出来るようにした。
2.測定方法
部分放電は主に交流電圧印加下で発生するため、異なる極性の放電を交互に発生させて表面電位分布計測を行った。試料は50×50mm、厚さ1mmのPMMA板を用いた。実験は試料表面の静電気を除去した後、正極性放電および負極性放電を発生させ、各放電発生後に表面電位分布測定を行った。電極は針-平板および球-平板試料は平板電極を用いた。試料板を接地した平板電極上に置き、針および球電極にDCステップ電圧を印加して部分放電を発生させた。
3.結果
表面に電荷が存在しない状況で部分放電を発生させると、正極性放電,負極性放電の区別なく、表面電位分布はほぼ円錐形を示した。これに対し、正極性放電発生後に負極性放電を発生させた場合、表面電位分布は周囲に正極性帯電が残った状態で中心部のみ負極性に帯電する、特徴的な分布を示した。この原因は正極性放電および負極性放電発生時の絶縁体表面での放電の広がりの違いによるものと考えられる。絶縁体表面に極性の異なる電荷が近接して存在する場合、表面電荷間で新たに沿面放電が発生することが考えられ、絶縁体の劣化が進行することが示唆される。
以上の結果については、更に測定を行い解析する事が必要であると思われる。現在追加実験を行い、検討を進めている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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