• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

屈折率を広範囲制御可能なシリコン酸化膜を用いた新しい光波長フィルタの研究

研究課題

研究課題/領域番号 13750299
研究種目

奨励研究(A)

研究機関宇都宮大学

研究代表者

依田 秀彦  宇都宮大学, 工学部, 助手 (30312862)

キーワードDWDM通信システム / シリコン酸化膜 / 光波長フィルタ / 屈折率コントラスト / 光学膜厚モニター / 多層膜フィルタ / スパッタリング / 水素化
研究概要

1.シリコン酸化膜の光学的・機械的特性の評価
水素化アモルファスシリコンa-Si : H,シリカSiO_2の各単層膜を石英基板上に成膜し,光学的・機械的特性(屈折率,消衰係数,内部応力)を調べた。さらにa-Si : H膜におけるSi-H結合の有無を確認するためFT-IRによる赤外吸収スペクトルを測定した。その結果,Si-H結合の特性振動に起因する吸収スペクトルを観測できた。また多層膜断面のSEM観察を行い,多層膜にノジュールが皆無で,各層が観察範囲内で均一かつ緻密であることを確認した。
2.成膜装置の改良
多層膜フィルタの狭帯域化には,各層の光学膜厚を正確に(1/4)波長となるよう成膜することが不可欠である。光学膜厚の正確な制御のため,現有のスパッタ装置に光学膜厚モニター系を導入した。同モニター系では,成膜中の基板に照射したビームの反射電力を測定し,その時間変化のピークを検出することにより光学膜厚を推定する。ところが反射電力にノイズが混在するとピーク検出精度が悪化する。ノイズ低減のため,出力安定度のよいレーザ光源へ変更し,反射電力の時間安定性向上のためレーザ出力を直接モニターした。その結果,反射電力のノイズ(1秒毎の時間変動)は0.05%(改善前0.15%,目標0.01%),反射電力平均の時間変動は30分間で0.02%(改善前3%,目標0.2%)となり,改善を図ることができた。
3.DWDM用多層膜フィルタの作成,評価
光学膜厚モニター系を用いてミラー6層の2キャビティ多層膜フィルタ(層数27)を試作し,半値幅2.0nm(計算値1.9nm)のフィルタ特性を得た。ここで得られた半値幅は実用上必要な値(約1nm)に近いものである。同性能のフィルタを例えばTa_2O_5/SiO_2で構成すると層数は59層必要となるから,a-Si : H/SiO_2を用いることによる層数低減の効果が認められた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 依田 秀彦: "高アスペクト比を有する980nmLDとの高効率結合用レンズドファイバ"電子情報通信学会技術研究報告. OFT2001-5. 25-30 (2001)

  • [文献書誌] H.Yoda: "A lensed fiber employing a wedge-shaped GIF for high-efficiency coupling between SMFs and high-power LDs having ultra-high aspect ratio"27th European Conference on Optical Communication Proceedings. 3. 418-419 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi