研究概要 |
平成13年度は、提案した空間分割光無線通信システムの光受信アンテナについて検討し、通信システムの光入射角検出機能と三角形の幾何学的性質を用いた干渉防止策を考案した。三角形の内角の和が180°であることを利用し、3台のロボットを頂点とする三角形の最も内角が大きいものが仲介ロボット(アービタ)となることで、それぞれのロボットの光送受信タイミングを調整する。三角形の最大の内角は60°以上である。よって、光受信アンテナ素子の受光角が60°以下ならば、アービタは他の2台のロボットとの同時通信(並行送信)が可能である。幾何学的なアービタ決定アルゴリズムを考案した。 アービタは,光受信アンテナの受光角が60°以下の場合に、他の2台のロボットとの並行送信が可能である。光受信アンテナ素子の受光角を60°に制限するため、受光器の前に遮光板を置き、受光角を制御する実験を行った。遮光板の開き角を60°とすることで受光角は制御可能であるが、遮光板の反射により誤検出が増えることが明らかとなった。 また、複数のロボットで構成された通信ネットワークにおいて、アービタが2台以上のロボットと並行送信する場合の通信効率の向上について検討した。シミュレーションにより、通信効率の向上が確認できた。
|