研究概要 |
本研究では,まず,アクティブな基準面を用いて,基準面の枚数を極端に増やし計測精度を向上させ,さらに計測誤差の要因となっている問題を取り除くことによって1μmの計測精度の実現を行う.次に,金型を計測する場合に問題となる正反射が発生する部分の計測を行うために,プロジェクタを2台用いて異なる位置に配置し,それぞれのプロジェクタで得られた形状計測結果を融合させる.こうすることによって,正反射により計測不能の部分の補完を他方のプロジェクタの計測結果を用いて行うことができる.これを自動的に行うことにより,実用的で適用範囲の広い形状計測システムを開発する. これを実現するため,本年度は次のことを行った. 1.市販の液晶モニタを分解し,高輝度の光源を取り付ける改造を行った.これによって,校正作業の自動化が行えるようになった. 2.液晶パネルを用いて熱対策の設計がされた投影装置を製作した. 3.ソフトを改造することによって,基準板の移動と格子投影および位相解析の全自動化を行った. 4.基準面の枚数を増やすことによる精度の向上を確認した.多数枚にすることによって,基準面間の計測精度の低下を防ぐことができることが実験的に確認できた. 5.これらの結果,計測装置としての精度が向上し,3μm以下の計測精度を得ることができた. 6.金型の計測に適用し,その有効性を確認することができた. 7.建材メーカーの樹脂製型の計測に適用できるようにソフトめ改良を行い,実用性を高めた.
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