一次元PSDセンサを4つ使用することで、従来著者の研究室で開発されていた十字型PSDセンサと同等の対象穴面の位置誤差検出特性を有する位置誤差検出センサとなるよう、一次元PSDセンサの配置を検討した。実際に考案した配置について検証を行っていき、理論的には同等以上の性能を持つセンサ配置を決定した。また、従来開発・使用していた振動型エンドエフェクタ部の設計の修正を行い、一次元PSDセンサの取り付け位置と挿入軸変位量検出用の二次元PSDセンサの取り付け位置を決定し、エンドエフェクタ内部に挿入軸を吊るすバネの懸架方式を修正した。また従来のエンドエフェクタでは強度不足が確認されていたので、エンドエフェクタの構造材を従来の硬質塩化ビニルからアルミに変更し強度を確保することにした。実際にエンドエフェクタを製作し、一次元PSDセンサを挿入軸を中心に十字形状となるように取り付けた。PSDが挿入対象となる穴面の検出に必要となる赤外線投射器の配置について検討を行い配置の決定し、製作・取り付けを行った。さらに一次元PSDセンサのアナログ演算回路の設計・製作を行った。 こうして構成されたセンサ内蔵型エンドエフェクタのセンサの検出特性を、従来使用していた直交座標型4軸ロボットに取り付け計測を行った。その結果、一次元PSDセンサによる対象穴面の位置誤差検出特性は従来の十字型PSDセンサと比較すると対象穴面検出可能範囲がより広くなっていることを確認し、また二次元PSDセンサにより挿入軸の位置変位の検出が行えることも確認した。
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