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2001 年度 実績報告書

パルス制御されたジョセフソン接合における量子化電圧パルスの発生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13750403
研究種目

奨励研究(A)

研究機関函館工業高等専門学校

研究代表者

高田 明雄  函館工業高等専門学校, 電気電子工学科, 助教授 (40206751)

キーワードジョセフソン接合 / 電圧標準器 / 量子化電圧 / パルス制御 / パルスコード / ACジョセフソン効果
研究概要

本研究では、はじめにジョセフソン接合を駆動するスイッチングパルスと、それによって生じる量子化パルス電圧のタイミングおよび位相関係について調べた。そこで、スイッチングパルスとして、完全に周期が一定している標準パルス(パルス列)に、位相がロックしたパルスを周期毎に追加した。これは、例えば一つのパルスを標準パルスの各周期に追加することによって、ジョセフソン接合の位相を、2π[rad]からさらに2π[rad]だけ(計4π[rad])増加させ、磁束量子に大きさが等しい電圧パルスを追加して発生させることを期待したものである。これによって、位相が「2π[rad]の追加パルスの数倍」で進み、その結果、接合端では発生する量子化電圧パルス数が、追加パルス数だけ増加する。したがって、ジョセフソン接合数を増加させることなしに電圧標準器の増加させうると期待される。これは、ACジョセフソン効果を説明する「波板モデル」に基づいて予測したものである。
この予測に基づいて、上記パルスコードで駆動されたジョセフソン接合の電流-電圧特性を数値計算したところ、予測通りに電流-電圧特性が電流軸方向の変化なしで、電圧軸方向にのみ拡大できることがわかった。この電流-電圧特性の電流軸方向不変性は、量子化電圧が得られる電流レベルが、スイッチングパルス(駆動パルス)数に依存しないで不変であることを意味し、バイアス点の切り替えが不要となることが示された。また、この場合のスイッチングパルスとジョセフソン発振との位相ロックは完全に周期的で安定であるものと確認できた。
以上の結果に基づき、追加パルスの位相にゆらぎをもたせ、数値計算を行ったところ、ゆらぎのない場合とほとんど変わらないという結果がえられ、スイッチングパルス単独で、量子化パルス電圧を発生させることができると予想される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高田 明雄: "パルスコードで駆動されたジョセフソン接合の定電圧ステップの制御"平成13年度電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 252 (2001)

  • [文献書誌] 高田 明雄: "パルスコードを用いたジョセフソン接合におけるゼロクロス・ステップの制御"2002年(平成14年)春季第49回応用物理関係連合講演会講演予稿集. (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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