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2002 年度 実績報告書

コンクリート構造物の性能規定型設計に対応した解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13750455
研究機関山梨大学

研究代表者

斉藤 成彦  山梨大学, 工学部, 助教授 (00324179)

キーワードSpring Network / 剛体バネモデル / コンクリート構造物 / 破壊挙動 / せん断破壊 / 性能規定型設計 / ひびわれ / 鉄筋の座屈
研究概要

本研究は,ひびわれに起因するコンクリートの破壊挙動の新しい解析手法を提示し,構造物のひびわれ性状や最終破壊挙動を開明せんとするもので,設計の合理化に有益な情報を与えるものと期待される.また,コンクリートのひびわれの不連続性を直接的に表現することによって,従来の荷重-変位応答だけでなく,ひびわれの発生・進展といった破壊挙動を詳細に検討することが可能になり,性能照査手法としての応用を目標とするものである.
コンクリート構造の破壊挙動を,離散型解析手法であるSpring Network(剛体バネ)モデルにより解析する手法を提案した.すなわち,コンクリートを剛体粒子に分割し,その粒子を連結するバネに破壊規準を含む材料の非線形特性を適切に与えて,コンクリートのひびわれに発生・進展を離散的にモデル化した.鉄筋をはじめとする補強材の離散モデルをSpring Networkに導入し,鉄筋コンクリート構造物の破壊挙動の数値解析を行い,モデルの検証・改善を行った.開発された解析手法を用いて,コンクリート構造物の初期ひびわれの発生から分布・進展過程,最終破壊モードの特定など,破壊現象の予測を行うとともに,従来その破壊挙動の解析が難しいとされてきた対象に適用し,その破壊メカニズムの開明に取り組んだ.
これまで解析が困難であった鉄筋コンクリートパネルのせん断二次破壊に対して本解析手法を適用し,その複雑な破壊メカニズムを解明することに成功した.また,パラメータ解析を通して,せん断二次破壊の発生条件を特定した.
コンクリート構造物の耐震性能を数値解析により照査するには,最大耐力後に軸方向鉄筋が座屈することによる耐力低下をモデル化する必要がある.繰り返し載荷を受ける軸方向鉄筋の座屈挙動の詳細なモデル化を行った.座屈を考慮した解析により,繰り返し載荷を受ける鉄筋コンクリート柱の耐力低下挙動の追跡を可能とした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 斉藤成彦: "剛体-バネモデルを用いたRCパネルのせん断二次破壊に関する解析的研究"土木学会論文集. No.704V-55. 219-234 (2002)

  • [文献書誌] 田上和也: "座屈を考慮した鉄筋の繰り返し履歴モデル"コンクリート工学年次論文集. Vol.24No.3. 223-228 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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