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2001 年度 実績報告書

飛灰からの塩素化芳香族化合物のマイクロウェーブ抽出

研究課題

研究課題/領域番号 13750523
研究種目

奨励研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

高岡 昌輝  京都大学, 工学研究科, 助教授 (80252485)

キーワードマイクロウェーブ抽出 / 都市ごみ消却飛灰 / クロロベンゼン / PCBs
研究概要

都市ごみ焼却飛灰にはダイオキシン類やPCBs,クロロベンゼン類などの有害な塩素化芳香族化合物が多く含まれる.これらの物質の濃度を測定するには迅速かつ再現性よく分析することが必要となってくる.本研究では,マイクロウェーブ抽出装置を用いた塩素化芳香族化合物の迅速抽出法を検討した.
塩酸処理後の都市ごみ焼却飛灰をソックスレー抽出(48時間)した後の試料に対して,標準試薬のクロロベンゼン11異性体およびPCBs17異性体を添加し,回収率を評価した.溶媒についてはアセトンとヘキサンを1:1で混合した溶媒を30mL,温度120℃,抽出時間50分で実験を行った.また,同条件の他の抽出法の比較としてソックスレー抽出を行った.クロロベンゼンについては,マイクロウェーブ抽出の結果はやや1,3ジクロロベンゼンの回収率が低かったが,他は全て70%以上の回収率であり,同族体および異性体による違いは見られず,ばらつきも小さかった.ソックスレー抽出の結果は,全て63%以上の回収率であった.このことからソックスレー抽出に比べて,マイクロウェーブ抽出の方が回収率は高く,短時間で効率的であることがわかった.PCBsについては,マイクロウェーブ抽出の結果はクロロベンゼンに比べて異性体による回収率のばらつきが見られ,17異性体のうちの6異性体が100%前後であった.特にコプラナーPCBsの回収率が悪く,20%代の回収率であった.ソックスレー抽出の結果は,ほぼ全ての異性体で80〜109%の間であったため,PCBsの抽出に関しては,溶媒種,温度,時間等のパラメータを再度検討する必要があるとともに,PCBsの構造による回収率の差異についても検討する必要がある.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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