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2002 年度 実績報告書

音場の状態フィードバック制御システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13750554
研究機関九州芸術工科大学

研究代表者

鮫島 俊哉  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 講師 (00298192)

キーワードアクティブノイズコントロール / フィードバック制御 / 実験モード解析 / H∞制御理論
研究概要

1.制御システムの実用化に際し,環境の変化に適応しながら状態フィードバック制御を行うことが可能な制御システムの開発を目指して,新たに実験モード解析を音場のシステムモデル化の手法として用いた制御手法を提案した。
2.状態フィードバック制御を実音場に適用する際に,実験モード解析によってモデル化することのできない高次モードの影響により,制御効果の劣化あるいは制御システムの発散が生じるという問題が考えられるため,制御システムの設計にはモデル化誤差に対してロバストな制御系を設計することのできるH∞制御理論を用いた。制御の目的としては,一般室内における音響モード制御を想定し,制御器を設計する際に評価関数として扱われるH∞ノルムを,音場内の音響エネルギに関連づけるような定式化を行った。
3.制御器設計のための定式化の妥当性を確認するため,音響モード制御の計算機シミュレーションを行った。その結果,実験モード解析によってモデル化することのできなかった高次モードについては悪影響を与えずに,低次の幾つかのモードにおける音響エネルギを低減させることができるという所望の効果が得られた。さらに,実験モード解析に使用できる音場伝達関数の個数が少ない場合でも,共通極の同定精度が高いものであれば,音場全体の音響エネルギを低減させることが可能であることが分かった。
4.提案した制御手法の妥当性を確認するため,音響モード制御に関する基礎的実験を行った。まず制御対象となる模型音場を製作し,さらにDigital Signal Processorを用いて基礎的実験用の試作制御システムを構成した。制御実験の結果,計算機シミュレーションによって得られた結果とほぼ同様の結果が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Toshiya Samejima: "Active minimization of sound fields through finite element modeling and H-infinity control theory"Proc. ACTIVE 2002. 1263-1274 (2002)

  • [文献書誌] 鮫島俊哉: "有限要素法とH_∞制御理論に基づいた室内のアクティブモード制御-実験による検討-"日本音響学会2002年秋季研究発表会講演論文集. 489-490 (2002)

  • [文献書誌] 鮫島俊哉: "モード解析とH_∞制御理論に基づいた音場のアクティブ制御"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.102・No.535. 41-46 (2002)

  • [文献書誌] 鮫島俊哉: "実験モード解析とH_∞制御理論に基づいた室内のアクティブモード制御"日本音響学会2003年春季研究発表会講演論文集. 609-610 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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