平成14年度は、住宅内の堆積塵の情報をパソコンのネットワークを利用して取得できるようなモニタリングシステムについて、データの自動取得に関する開発を中心に研究を行った。その結果、次のような成果が得られた。 (1)堆積塵モニタリングシステムのデータ自動取得のための工夫 堆積塵モニタリングシステムは、住宅の様々な場所の塵挨の堆積の程度に関する情報を、それぞれの場所に堆積塵モニタリング装置を設置してUSBおよびLANで繋ぐことにより、1箇所の堆積塵情報管理用パソコンに収集できるようにするものである。堆積塵の情報は、堆積塵モニタリング装置内のUSB顕微鏡により撮影した堆積塵の画像データをUSBケーブル経由で堆積塵モニタリング装置操作用パソコンにより取得し、さらにそこからLANケーブル経由で1台の堆積塵情報管理用パソコンに集めることで処理、活用ができるようになっている。平成14年度は特に、この仕組みのうちの、堆積塵情報管理用パソコンにおける画像データの取得と整理・保存、および画像処理について、自動的に行えるようなアプリケーションソフトを開発した。 (2)住宅内の堆積塵モニタリングの実施 堆積塵モニタリングシステムを用いて、住宅内の堆積塵モニタリングを、自宅マンションの一室で実施した。布団や衣服起源の塵挨について、2週間の実施期間中の堆積の程度の変化を、画像データの2階調化により表現できた。 今後の課題としては、・モニタリング技術を応用し、住宅内の環境の状態に関する、堆積塵に限らない様々なデータを、パソコンのネットワークで収集、活用できるシステムを構築する。 ・収集したデータを居住者が活用し易くなるような支援を行うアプリケーションソフト等を開発する。 などが挙げられる。
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