本年度に、復旦大学人口研究所長彭希哲教授の招聘聰を受けて、浦東地区に関する共同研究の企画、上海市都市計画管理局と浦東地区都市計画設計院への訪問調査、浦東地区を含む上海市の現地調査などを実施した。 具体的に、2001年9月9日〜30日、上海市復旦大学人口研究所の協力を得て浦東地区再開発事業の関連資料の収集を行った。成果として、第1に、浦東地区再開発事業の経緯を把握するために、浦東地区再開発事業の関連参考論文、歴史的文献、政策や法律などの関連文献資料の収集ができた。第2に、事業計画内容とその特徴を把握するため、浦東地区のマスタープランの関連資料、都市計画管理局に保存されている浦東地区再開発事業計画の許可状況などの資料を収集することができた。第3に、再開発後の浦東地区の都市構造を把握するため、1995年時点における浦東地区の企業統計、人口関連資料、不動産関連の資料を収集することができた。 さらに、2001年11月5日〜13日、浦東地区における従業員アンケート調査を行った。復旦大学人口研究所の大学院生を中心に調査員組織を結成し、浦東地区人民政府社会発展局の協力を得て、無作為的に浦東地区にある800企業を抽出して、アンケートの対象にした。アンケート調査方式は、中国の訪問調査の方式を利用したため、調査員が回答者を直接に訪問して回答を聞いて記入した。配布した調査票はほぼ全数回収した。 現段階では、地理情報システムにおいて今年度の調査データベースの構築、アンケート調査結果の入力作業が終了し、研究成果を段階的まとめることができるようになった。平成14年度に、再開発事業前の関連資料などの補足調査を行い、研究論文をまとめ、日本建築学会、日本都市計画学会への発表を積極的に準備する。
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