• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

新規エピメラーゼの発見とラセミ体からの直接的光学活性体合成法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 13750733
研究種目

奨励研究(A)

研究機関岐阜大学

研究代表者

滿倉 浩一  岐阜大学, 工学部, 助手 (70324283)

キーワード異性化酵素 / 2-アリールプロピオン酸 / 直接的光学活性体合成法
研究概要

Nocardia属菌体のエピメラーゼ活性を高めるために、培養液中に種々のインデューサーを添加し、その活性を調べた結果、2-Phenylpropionic acid(2-PPA)を培養液中に0.075%(V/V)添加したとき、異性化酵素の活性がもっとも高くなった。ラセミ体の2-PPAを0.075%(V/V)加えて培養した菌体を用い、休止菌体反応を行ったところ、収率91.2%、光学純度95.8%e.e.でR体の2-PPAを得た。休止菌体反応で基質濃度について検討した結果、基質濃度は5mM以下では異性化反応をさほど阻害しないが、10mMを越えると著しく反応阻害が起こることが分かった。
休止菌体反応で本異性化反応における基質特異性について検討した結果、2-PPA以外には2-Phenoxyacetic acidとS-(2-acetylaminoethyl)-2-phenylthiopropionateが本異性化反応にとって適した基質であった。また、菌体を超音波破砕した粗酵素液による異性化反応には、ATP,Mg^<2+>,CoAの3種類のコファクターが必要であった。また、合成したチオエステルと2-PPAを用いて本異性化反応のメカニズムを検討した結果、本反応には、アシルCoAシンセターゼによる選択的なS-エナンチオマーCoAチオエステルの合成、2-アリールプロピオン酸CoAエピメラーゼによる優先的なS-エナンチオマーからR-エナンチオマーへの異性化、チオエステラーゼにチオエステルの加水分解が関与していることが推測された。

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi