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2002 年度 実績報告書

刺激応答性ロタキサン型分子シャトルの設計・合成および機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 13750802
研究機関九州大学

研究代表者

村上 裕人  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助手 (30274624)

キーワードロタキサン / 分子シャトル / 多刺激応答 / 光異性
研究概要

移動(シャトル)可能な環状分子としてα-シクロデキストリン(α-CyD)およびβ-シクロデキストリン(β-CyD)、線状化合物内の光駆動部位および第1ステーションとしてアゾベンゼン基、第2ステーションとしてメチレン基、第3ステーションとしてプロピレン基、環状化合物の禁停滞部位としてビオローゲン基を持つ2種類のロタキサン(α-CyD1とβ-CyD2)を分子設計した。ここで、α-CyD1のストッパーは2,4-ジニトロベンゼン、β-CyD2のストッパーはアミノH酸誘導体である。
α-CyD1を合成した。同定は^1H-NMRスペクトル、IRスペクトル、、紫外可視吸収スペクトル、円偏向二色性スペクトル及び元素分析により行い目的物であると判断した。紫外光照射前後、および温度可変前後の^1H-NMRスペクトル、紫外可視吸収スペクトル、円偏向二色性スペクトル測定を行った。その結果、1)紫外光照射によるアゾベンゼン部位のトランスーシス光異性化に伴い、α-CyDが第1ステーションであるアゾベンゼン部位から第2ステーションのメチレン部位へと移動する(しかしながら異性化率は立体障害のため数%である)、2)温度可変に伴い、α-CyDが第3ステーションであるプロピレン部位へと移動する、ことが分かった。この分子は、応答の違いによりステーションを変えることができる興味深い例である。
α-CyD1ではα-CyDと線状分子のシス体との間の立体障害のため異性化率が低かった。そこでα-CyD1と同じ方法で合成した線状分子とβ-CyDおよびアミノH酸誘導体を反応させβ-CyD2の合成を試みた。しかしながら、得られた化合物は全ての溶媒に難溶であり、β-CyD2と同定するには至らなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Murakami et al.: "Formation of single-walled Carbon Nanotube Thin films on Electrodes Modified by Electrochemical Quartz Crystal Microbalance"ChemPhysChem. 3. 456-458 (2002)

  • [文献書誌] H.Murakami et al.: "Water-Soluble Single-Walled Carbon Nanotubes via Noncovalent Sidewall-Functionalization with a Pyrene-Carrying Ammonium Ion"Chemistry Letters. 6. 638-639 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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