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2001 年度 実績報告書

電気培養法を用いた鉄酸化細菌生態系の効率的利用法の探究

研究課題

研究課題/領域番号 13750857
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

須藤 孝一  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90291252)

キーワード鉄酸化細菌 / Acidithiobacillus ferrooxidans / 電気培養 / 生態系 / 集積培養 / 単離 / 好酸性従属栄養微生物
研究概要

鉄酸化細菌の生育環境および利用環境は極めて特殊な状況にあり、その中で種々の微生物による生態系が形成されていることが確認されつつある。本研究ではその鉄酸化細菌を中心とした生態系の挙動を解明し、より効率的な利用法を探究することを目的として、その手段として電気培養法を用いるものである。本年度においては、電気培養法の確立を主たる目的として研究を行った。
まず、電気培養装置を作成した。電気培養装置はアノード室とカソード室からなり、その間には陰イオン交換膜を設置した。両極室には白金電極を入れ、電極間に高感度ポテンシオスタットにより直流電流を流し、その電流値および電極間電圧を外部制御できるように組み入れた。本電気培養装置内に鉄酸化細菌の培地となる9K培地を基にした反応溶液を入れ、装置の性能評価を行った。本装置によりカソード室において鉄の還元が認められ、一方アノード室においては酸素が生成された。このときの電流効率はおよそ90%であった。また、この速度は電極間電圧により制御が可能であった。
そこで、本電気培養装置により鉄酸化細菌の培養試験を行った。この結果、通常の回分培養では得られない高い菌体濃度の培養液を得ることができた。電気培養による鉄酸化細菌の培養が確立できた。
一方、集積培養中の鉄酸化細菌生態系における微生物の挙動について検討したところ、鉄酸化細菌は共生する菌類の鵜細胞抽出液と基質となる第一鉄イオンの混合溶液によって増殖することがわかり、鉄酸化細菌生態系における栄養源の循環が推定された。また菌類以外の共生する微生物について調べたところ、好酸性の従属栄養細菌の存在が確認され、単離を行うことに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] SUTO, K., et al.: "Role of Fungi in an Enrichment Culture of Iron-oxidation Bacteria"ASIAN WATERQUAL 2001. II. 839-844 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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