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2002 年度 実績報告書

栽培および野生オオムギのBACライブラリー構築

研究課題

研究課題/領域番号 13760007
研究機関岡山大学

研究代表者

最相 大輔  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90325126)

キーワードオオムギ / BACライブラリー / ゲノム解析
研究概要

BAC(Bacterial Artificial Chromosome)ライブラリーをはじめとした巨大インサートゲノムライブラリーは,今やゲノム解析の基本ツールの一つである.ゲノムサイズがイネの10倍以上もあるオオムギは,世界的にも重要な穀物の一つであるにも関わらず,北米の六条醸造用品種'Morex'で作製されたもの以外に適当なゲノムカバー率を持つ巨大DNAライブラリーは報告されていない.本研究ではわが国独自のオオムギゲノム研究の基盤構築を目指して,国産オオムギを用いたBACライブラリーを新たに構築した.
日本の醸造用品種「はるな二条」を用いて,Nakamura et al.(1997)の方法を参考にした.本研究で作製した「はるな二条」BACライブラリーは,約28万クローンからなり平均インサート長は115.2kbである.これは,6ゲノム相当であることが期待される.巨大ゲノムを持つ生物種の場合,ゲノムライブラリー作製の過程で生じるライゲーション反応のバイアスが,ゲノムのカバー程度に深刻に影響することが予想される.研究の過程でこの点を重点的に検討した結果,本研究では一度のライゲーション反応で,オオムギゲノムの約62%に相当するクローンを得ることが可能となった.実際のBACクローンのゲノムカバー程度を調査する目的で,「はるな二条」BACクローン73,728(1.8ゲノム相当)に対して,29のSSRマーカーによるスクリーニングを行った結果,1マーカーあたり2.3のBACクローンを単離することができた.以上の結果から,本研究で作製したオオムギBACライブラリーはゲノム解析に利用可能であると判断した.
今後,迅速な目的クローンの選抜実験系を確立し,また分譲のための環境を整備した上で,国内外での共同研究に広く利用していく予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] D.Saisho, S.Kawasaki, K.Sato, K.Takeda: "CONSTRUCTION OF A BAC LIBRARY FROM JAPANESE MALTING BARLEY HARUNA NIJO"Plant, Animal & Microbe Genomes X. 393 (2002)

  • [文献書誌] D.Saisho, S.Kawasaki, K.Sato, K.Takeda: "CONSTRUCTION AND EVALUATION OF A BAC LIBRARY FROM JAPANESE MALTING BARLEY 'HARUNA NIJO'"Plant, Animal & Microbe Genomes XI. 174 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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