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2001 年度 実績報告書

反復配列によるカンキツの系統診断と核型解析

研究課題

研究課題/領域番号 13760031
研究種目

奨励研究(A)

研究機関理化学研究所

研究代表者

松山 知樹  理化学研究所, 植物機能研究室, 研究員 (30291090)

キーワードCitrus / heterochromatin / DNA fingerprinting / Repeated sequences / RFLP / chromosome
研究概要

本研究は以下の2点を目的として行われた。(1)カンキツゲノム特有のヘテロクロマチン領域を染色体上で検出し、核型解析を行う。(2)主にヘテロクマチン領域を中心とするDNAマーカーを単離し、カンキツの系統診断・分子育種のペースラインデータを供給する。これまでの申請者の報告により、ヘテロクロマチンは多くが染色体端部に位置し、その数と位置にvariationがあることを示された。このうち、介在部にあるヘテロクロマチンは45S ribosomal RNA遺伝子クラスターであり、NOR(Nucleolu organizer region)であることも明らかになった。さらに、このヘテロクロマチンに存在するDNAマーカーを得るためにゲノミックライブラリー、RAPD(Random Amplified Polymorphic DNA)マーカーライブラリーから中程度(10^<2-3>オーダー)の反復配列をスクリーニングし、カンキツでのみ増幅しているクローンを選抜した。その結果、3種類のクローンMCS-26a(Accession No.AB047826)、JA-5(AB047827)、JB-7(AB047828)が得られた。これらは配列中に反復ユニットを含まない。現在までHomology searchの結果、有為に相同性のあるものはなかった。また、それぞれの数種の制限酵素によるサザンハイブリダイゼーションパターンはラダー状になり、multi locusであることを示唆しており、ミカン亜科とくにマンダリン類での高い多型性を示すDNAフィンガープリントとして検出された。一方、これらの増幅はミカン亜科内の種や亜属レベルで増幅の有無があり、それぞれを特徴づけるマーカーとしても利用できることが示された(Matsuyama et al.2001)。これまでのところ、3種のクローンはFISH(Fluorescent in situ hybridization)による染色体上での検出はされないが、ヘテロクロマチンの分布とほぼ一致しており、一構成要素であることが推察される。さらに、有効なマーカーを得るために、RLGS(Restriction Landmark Genomic Scanning)法によるカンキツゲノム解析を行った。これまでに、解析に有効なパターン検出のための制限酵素セットの組み合わせなどの条件検討がなされてきた。また、染色体核盤からのダイレクトクローニングのための条件検討も行った。次年度はこれらの点を重点的に進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Matsuyama, T., M.Omura, T.Akihama: "Distribution of Rutaceac-specific Repeated Sequences Isolated from Citrus Genomes"Annals of Botany. Vol.87 No.6. 845-849 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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