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2002 年度 実績報告書

カイコの胚子活性化に関与するRNAヘリケース様遺伝子の時期特異的発現制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13760044
研究機関北里大学

研究代表者

澤田 博司  北里大学, 一般教育(基礎科学センター), 講師 (60196326)

キーワード休眠 / 非休眠 / 胚子 / カイコ / RNAヘリケース / DEAD box / ディファレンシャル・ディスプレー法 / リコンビナント・タンパク質
研究概要

本年度は,RT-PCRによるディファレンシャル・ディスプレー法を用いて単離した,カイコの胚子活性化に関与すると考えられる遺伝子断片(RNA helicase like ; RHL)の完全長cDNAをRACE法にて単離する事に成功した。そのcDNAは約2.7k bpあり,593アミノ酸に相当するORFが含まれていた。開始Metの直前には典型的なコサック・コンセンサス配列があり,3'UTRにはポリA付加シグナルの他RNAの分解に関与していると考えられているATTTA motifが認められた。予想されるアミノ酸配列中には,DEAD box RNA helicase motif, Serine rich regionや数種のキナーゼによるリン酸化サイトなどが認められた。このRHLは,今のところDEAD box RNAヘリケースファミリーに分類されると思われるが,他の生物種との比較からホモロジーは低く,カイコに限らず新規なものであった。
また,機能解析の第一歩として,この新規RHLのORFを含む約1.8k bpのcDNAをヒスチジン・タグ付きのタンパク質発現用ベクターに組込み大腸菌内での発現を試みた。その結果,ORFから予想される約6.8k Daの目的のタンパク質(rRHL)の発現が認められた。引き続き,ニッケルキレートカラムにてそのタンパク質を精製し,ポリクローナル抗体の作製を試みたところ,抗原に用いたrRHLを認識する抗血清を得る事に成功した。胚子発生初期におけるRHL mRNAの発現状況は,詳細な解析が既に完了し昨年の研究実績報告書に記載済みである。現在,RHL mRNAの発現解析と同時期のRHLの変動を,イムノブロット法を用いて解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sawada, H., Nakagoshi, M., Yamamoto, T., Kato, T., Mase, K., Yamamoto, T., Izumi, S.: "Purification and characterization of an ommin-binding protein from an acid-methanol extract of diapause eggs of the silkworm, Bombyx mori"Journal of Insect Biotechnology and Sericology. 71. 103-108 (2002)

  • [文献書誌] Sawada H., Nakato H., Togawa T., Nakagoshi, M., Takikawa S., Dohke K., Iino T., Mase K., Yamamoto T., Izumi S.: "Molecular cloning and characterization of a cDNA encoding a novel cuticle protein in the silkworm, Bombyx mori"Comparative Biochemistry and Physiology, Part B. 134. 519-527 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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