研究概要 |
1)NDST3,4の細胞内局在部位の決定 NDST3,4の全長蛋白質(約880アミノ酸)及びN末端の1)細胞質領域及び膜貫通領域(約40アミノ酸)、2)1)に加えてステム領域を含むもの(約80アミノ酸)のそれぞれのカルボキシル末端にGreen Fluorescent ProteinあるいはRed Fluorescent Proteinを連結したDNAを構築した。サルCOS7細胞でそれぞれを発現させたところ、ゴルジ体周辺への局在が観察された。 2)NDST3,4とNDST1,2の局在部位との比較検討 NDST1全長蛋白質のカルボキシル末端にGFPを連結した融合蛋白質はCHO-K1細胞において、ゴルジ体に局在することが、一過的発現実験によってわかった(M.A.S.Pinhal et al.Proc, Natl.Acad.Sci.USA)。さらに現在までに、NDST1全長蛋白質のカルボキシル末端にFLAGタグを連結した融合蛋白質を高発現する安定形質転換細胞を樹立した。現在、この細胞に1)で構築したDNAを導入し、NDST1とNDST3,4の局在部位がオーバーラップするかどうか検討している。 3)NDST間の相互作用に関する研究 当初、2年目に予定していた相互作用に関する研究のため、NDST1のN-sulfortransferase domainの大腸菌での発現を試みた。条件検討の結果、大腸菌MusA蛋白との融合蛋白質を可溶性画分として回収する系を確立した。得られた蛋白は、de-N-sulfo heparinに対する酵素活性を有していることから、正しいfoldingを行ったものと考えられた。得られた蛋白質は2年目に、表面プラズモン共鳴等による相互作用の解析に使用する。
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