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2002 年度 実績報告書

共役リノール酸が脂質代謝に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 13760108
研究機関佐賀短期大学

研究代表者

四元 博晃  佐賀短期大学, 農学部, 助教授 (50321310)

キーワード共役リノール酸 / HepG2細胞 / アポリポタンパク質B100 / 脂質代謝 / 3T3-L1細胞
研究概要

共役リノール酸(conjugated linoleic acid.CLA)は必須脂肪酸であるリノール酸(9cis,12cis-18:2)の位置および幾何異性体の総称である。これまでにCLAはガン細胞増殖抑制作用、糖尿病抑制効果、抗動脈硬化作用など、健康に良い生理作用があることが示唆されており、注目されている。しかしながら、これまでに実験で用いられたCLAは混合物としての生理作用であり、特定の構造をもつCLAの影響については知られていない。そこで、CLAの主要な脂肪酸である9cis,11cis-18:2あるいは10trans,12cis-18:2がヒト肝由来HepG2細胞のアポリポタンパク質B100(アポB100)分泌と細胞トリグリセリド及びコレステロール合成に及ぼす影響についてリノール酸を比較対照として検討した。その結果、リノール酸と比べて10trans,12cis-18:2は細胞トリグリセリド合成を抑制し、さらにアポB100分泌を低下させた。一方、この影響は9cis,11cis・18:2では認められなかった。したがって、CLAはその構造の違いによって異なる影響を示すことが明らかになった。
現在は、各CLAのHepG2細胞内への取り込まれ方や細胞内の脂肪酸組成などを測定中である。また、これまでにCLAはラットなどの脂肪組織重量を減少させることや、糖尿病抑制効果などが知られている。そこで、マウス由来培養脂肪細胞3T3-L1細胞を用いて、9cis,11trans・18:2あるいは10trans,12cis・18:2が脂肪細胞の分化に及ぼす影響や、レジスチンおよびアディポネクチンなどの肥満や糖尿病などと関係の深いmRNAの発現に及ぼす影響についても現在継続して検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Yotsumoto, T.Yanagita, et Al.: "10trans, 12cis-Linoleic acid reduces apolipoprotein B secretion in HepG2 cells"Food Research International. 31・5. 403-409 (1999)

  • [文献書誌] S.M.Rahman, H.Yotsumoto, et Al.: "Effects of short-term administration of conjugate linoleic acid on lipid metabolism in white and brown adipose tissues of starved/refed Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty rats"Food Research International. 34. 515-520 (2001)

  • [文献書誌] S.M.Rahman, H.Yotsumoto, et Al.: "Effects of Conjugated Linoleic Acid on Serum Leptin Concentration, Body-Fat Accumulation, and β-Oxidation of Fatty Acid in OLETF Rats"Nutrition. 17・5. 385-390 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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