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2001 年度 実績報告書

微生物の局所的偏在効果が土壌の物理性に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13760168
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

関 勝寿  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40313069)

キーワード微生物 / 土壌 / 局所偏在効果 / クロッギング / 透水係数 / 異方性 / 豊浦砂 / 立方体カラム
研究概要

微生物の土粒子上における局所的偏在効果により、クロッギング現象に透水性の異方性が発現することを調べるために、5cm角の立方体カラム及び厚さ1cmの直方体カラムを用いたカラム浸透実験を行った。カラム浸透装置は、二方向から浸透できるように特別な工夫をした。試料には、豊浦砂および群馬県嬬恋村で採取した黒ボク土を用い、カラムの上方からグルコース溶液を浸透させて微生物を増殖させることによりクロッギングを起こさせた。その試料に側方から浸透させたときの透水係数を測定し、透水性の異方性を調べた。
上方からの浸透によりクロッギングがおきて透水係数が数百分の1に低下した砂のカラムに、側方から溶液を浸透させたところ、立方体カラムにおいては透水係数が初期値にまで回復し、直方体カラムにおいては初期値の十分の1程度の値にまで回復した。このことから、クロツギング試料に関しては透水性の異方性があることが明らかになり、研究計画時にたてた仮説が検証された。一方、黒ボク土試料にも異方性が確認されたが、装置上の問題で十分に信頼性のあるデータが得られなかったため、次年度も引き続き明らかにしたい。
このクロッギングの異方性と微生物の局所的偏在効果の関連について考察をすすめたところ、クロッギングによる透水性の異方性には、微生物の局所的偏在効果による微視的な異方性と、クロッギングの層が形成されることによるカラム全体の巨視的な異方性の2種類があることが明らかになった。後者の巨視的異方性については、当初の研究の目的にはなかったが、大変興味深い課題であるため、次年度も引き続き研究を続ける。次年度は、微視的および巨視的異方性について、実験およびモデルによる検証を行い、総合的に明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsutoshi Seki: "A mathematical model for biological clogging of uniform porous media"Water Resources Research. 37. 2995-2999 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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